「露・中だけ値上げ」 中国ネットユーザー、韓国のチョコパイに難癖つけ不買運動

「露・中だけ値上げ」 中国ネットユーザー、韓国のチョコパイに難癖つけ不買運動

 中国のネットユーザーらが、韓国の製菓大手オリオンの代表商品「チョコパイ 情」の不買運動に乗り出した。チョコパイに入っているココアバター代替油脂(CBR)の有害性と、不当な値上げが表向きの理由だ。「ロシアや中国で作られたチョコパイ菓子を食べよう」という声も上がっている。オリオンは、CBRについては「韓国と同じ」と説明している。また、値上げについては、原材料価格の高騰に伴うもので、国ごとに値上げのタイミングが異なるだけだと釈明した。

 中国のSNS(会員制交流サイト)ウェイボー(微博)には3日「オリオンよりおいしいチョコパイ」「オリオンのチョコパイに代わる国産のお菓子を紹介」などのハッシュタグ(#)が付いた投稿が多数寄せられた。こうした動きは今月1日から始まり、「オリオンよりおいしいチョコパイ」のハッシュタグが付いた投稿の総アクセス数は3日午後現在で2億4000万回を超える。

 ほとんどの投稿は、オリオンのチョコパイの問題点を指摘している。また、オリオンのチョコパイに代わる中国産のお菓子やスナックなどを紹介するものもある。投稿には「オリオンが、原材料価格の高騰によるコスト増の問題を解決するために、中国とロシアでだけチョコパイを値上げした」として「他の国では値上げしていない。ダブルスタンダードだ」と主張するものもある。また「チョコパイにはココアパウダーではなくCBRが含まれている。これは偽物のココアバター」だとして「健康被害をもたらしかねない」と指摘する書き込みもある。

 手作りチョコパイのレシピを紹介する投稿もある。一部のネットユーザーは「オリオンは中国から出て行け」「中国を見下すな」「まずは謝罪せよ」などとオリオンを露骨に非難している。

 中国はオリオンのチョコパイにとって最大の市場だ。「チョコパイ 情」は昨年、韓国を含む全世界で5029億ウォン(約480億円)を売り上げたが、このうち中国での売上は2164億ウォン(43%)に達する。不買運動による打撃を懸念したオリオンは、即座に対応に乗り出した。今月1日、中国の微博で「原材料価格が大幅に上昇し、昨年9月に中国とロシアでチョコパイ製品の価格を6-10%引き上げた」「国ごとに原材料費や人件費などの影響が異なるため、値上げのタイミングが違う。他の国でも少し値上げした」と釈明。昨年の値上げによって、中国ではチョコパイ1箱(30個入り)の価格は従来の33.9元(約620円)から36.9元(約675円)へと3元(約55円)値上がりした。CBRについては、チョコパイの外側に添加されており、韓国と同じだと説明した。

ソン・ジュサン記者

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