【4月1日付社説】文大統領と家族のカネの問題はなぜこれほど不透明なのか

【4月1日付社説】文大統領と家族のカネの問題はなぜこれほど不透明なのか

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は就任前に住んでいた梁山市梅谷洞の私邸を売却し、約17億4000万ウォンの差益を得たという。2009年に8億7000万ウォンで購入し、13年後に3倍の約26億1000万ウォンで売却した。文大統領は不動産で金儲けできないようにすると語っていた。私邸は集落から2キロほど離れた渓谷にあるにもかかわらず、26億ウォンの値が付いた。相場より高く売れたのではないかという疑問が持ち上がっている。

 私邸の駐車場と道路などを除いた住宅(329平方メートル)の売却価格は20億6000万ウォンだ。公示価格は昨年時点で2億9400万ウォンだった。周辺の別の物件(290平方メートル)の実勢価格は20年時点で4億6000万ウォンだった。さらに、今回の取引は公認仲介士を通さない直接取引だった。誰かが相場を上回る価格で購入した可能性も排除できない。所有権移転登記もされておらず、購入者が誰なのかも分からない。青瓦台は「正常な取引だ」として、誰にどのような経緯で売ったのかを明らかにしていない。

 文大統領は17年にはソウル市西大門区弘恩洞の私邸を売却した。購入者は当時の青瓦台行政官だった。娘のダヘ氏は18年、夫が所有していた鍾路区旧基洞の住宅の贈与を受けて売却した。正常とは考えにくく、周辺の相場より8000万ウォンほど高かったという指摘もある。しかし、青瓦台は「違法性はなかった」とコメントするのみだ。ダヘ氏が21年、ソウル市永登浦区楊平洞に無担保で購入した住宅を売却し、1億4000万ウォンの差益を得たケースも同様だった。

 ダヘ氏の家族は18年にタイに移住し、夫はイースター航空が債務保証をした会社に勤務した。子どもは1年に数千万ウォンかかるインター校に通った。なぜ海外へ行き、どういう資金で生活しているのかという疑問が指摘されたが、青瓦台は「私生活」だとして何の説明もしなかった。ダヘ氏の家族の海外移住を助けたイースター航空創業者の李相稷(イ・サンジク)議員は、政府機関トップを経て議員になり、数百億ウォン規模の横領犯罪でもまともな捜査を受けなかった。

 青瓦台は金正淑夫人の衣装代金について、「個人のカードで決済した」「税金計算書も発行した」と説明した。しかし服と靴の販売業者は「秘書官が5万ウォン札の現金を支払った」「領収証を発行していない」と否定している。文大統領とその家族との取引は常に疑問だらけだ。

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