再審事件専門で知られる朴俊映(パク・チュンヨン)弁護士は20日、2019年のハンギョレ新聞による「尹錫悦(ユン・ソクヨル)別荘接待」の誤報について、「共に民主党の金容民(キム・ヨンミン)議員は誤報から逃れられないとする疑惑を指摘する」という文章をフェイスブックに投稿した。朴弁護士は金議員に対し、「自分を告訴しろ。告訴すれば事実関係が明らかになると思う」「悔しければ自分が責任を負わなければならない」と語った。
ハンギョレ新聞は19年10月、当時の尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長(次期大統領)が過去に建設業者のユン・ジュンチョン氏から別荘で接待を受けたとする証言を過去史真相調査団が同氏から得たが、検察がそれをもみ消したとする趣旨の誤報を出した。ユン・ジュンチョン氏は金学義(キム・ハクウィ)元法務次官に別荘で性的な接待を行ったとする疑惑が指摘された人物だ。朴弁護士は18年から19年にかけ、過去史真相調査団で「金学義疑惑事件」を担当し、当時の捜査状況を熟知する立場にあった。
朴弁護士はフェイスブックで「昨年金元次官の事件を公論化する過程でハンギョレの誤報の問題点に言及したことがある。(ハンギョレの)記事に言及があった『重要取材源3人』に金元事件の事件に関連する過去史委員会主務委員だった金容民議員、真相調査団員の李圭原(イ・ギュウォン)検事が含まれているとみていた」と述べた。その上で、「2人が情報提供者なのか取材源なのかは分からないが、内部資料を提供した取材源となり得る人物は数えられる程度だ」と指摘した。
朴弁護士は金議員が民主党の「検察捜査権完全剥奪」法案の処理強行を主導していることについて、「検察捜査権完全剥奪法案の強行に本人の私的な目的があるとすればやめるべきだ」とも述べた。朴弁護士は最近「検察捜査権完全剥奪」に反対している。
ハンギョレ新聞が問題の記事を報じた直後、尹錫悦氏は「事実無根」だとして、同紙記者を告訴し、20年5月にハンギョレが謝罪文を掲載すると、告訴を取り下げた。朴弁護士が金議員と共に名指しした李検事はハンギョレの報道の出発点になったとされるいわゆる「ユン・ジュンチョン面談報告書」を虚偽作成した疑いで在宅起訴されている。
朴弁護士の主張について、金議員は同日、フェイスブックを通じ、「誤報の直後、私が(TBSの金於俊=キム・オジュン=氏の番組)『ニュース工場』で受けたインタビュー程度は探してから憶測してもらいたい。当時ハンギョレの記事が誤報で問題があると誰よりも先に発言した」と反論した。
キム・ジョンファン記者