韓国製武器輸出、今年は150億ドル・世界トップ5が目標…「韓米防衛産業FTA」も急げ(下)

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 だが専門家らは、韓国の防衛産業がまだ超えられない「大きな山」があると指摘する。世界の防衛産業売上額の半分以上を占めているのに、韓国にとっては「超えられない壁」だった米国市場だ。2020年の世界100大防衛関連企業の売上額5310億ドル(約67兆5060億円)のうち、半分以上の2850億ドル(約36兆2320億円)が米国の防衛関連企業41社の売上で、米国の国防調達市場は425兆ウォン(約43兆5700億円)に達するといわれている。

【表】2022年の韓国防衛産業の輸出推進内容

 韓国の米国防衛産業市場進出がこれまで微々たるものだったのは、韓米間にまだ相互国防調達協定(RDP、相互防衛調達取極)が締結されていないことも大きく影響している、との指摘がある。RDPとは、米国防総省が同盟国・友邦国と締結する了解覚書で、締結国はバイ・アメリカン法の適用を受けず、米軍などに調達製品を輸出する際、税金などによる価格上の不利益を避けることができる。韓米防衛産業FTA(自由貿易協定)というわけだ。バイ・アメリカン法は現在、米国産の構成品の原価が構成品全体の55%を超えていれば「米国産の製品」と認めている。しかし2024年にはこの比率が65%、2029年には75%まで引き上げられる予定だ。すなわち、韓米間でRDPが締結されず韓国がバイ・アメリカン法の適用を受け、他方で競争相手国がRDP締結国であった場合、韓国側が競争相手の武器よりはるかに安い価格を提示しても、韓国の武器の方がむしろ高額と評価され、不利益を被る可能性が高いということになる。

 その上、韓国の防衛産業各社は、500億ドル(約6兆3570億円)に達する米国の次世代装甲車プロジェクト(OMFV)と、150億-300億ドル(約1兆9070億-約3兆8140億円)に達する米海・空軍高等戦術練習機事業への積極的な参加を推進している。これらの事業は今後2-3年のうちに機種選定が行われる予定だ。専門家らは、近いうちに韓米RDPが締結されなければ、これらの大規模事業をはじめ、米国の各種兵器配備事業において価格競争力が大きく低下し、韓国は「まわしをつかむ」ことすらできない状況に置かれかねないと懸念している。

 現在までに米国とRDPを締結した国はオーストラリア・日本・ラトビアなど27カ国に達する。米国とは「血盟」といわれてきた韓国がこれまでRDPを締結できずにいるのは、韓国市場を開放したとき、米国に比べて競争力の劣る韓国防衛産業の被害を懸念したからだという。韓米FTA締結によって韓国の得たものが多いことが判明しているだけに、RDP締結をこれ以上遅らせる理由はないだろう。韓米同盟の復元とアップグレードを強調している尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、韓米同盟拡張の観点からも、RDP問題にアプローチする必要があると思う。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

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