韓米首脳の共同声明、文-バイデン会談で継承を求めた「板門店宣言・シンガポール宣言」に言及せず

韓米首脳会談を1年前の共同声明と比較すると…

韓米首脳会談を1年前の共同声明と比較すると…

 韓国と米国は21日の韓米首脳会談後に共同声明を発表したが、これは昨年5月に米ホワイトハウスで行われた文在寅(ムン・ジェイン)前大統領とバイデン大統領の首脳会談からちょうど1年となる。1年前の声明で文在寅政権は「4・27板門店宣言」と「6・12シンガポール宣言」の継承を強く求めたが、今回の共同声明でそれらの言及は一切なかった。これに対して会談の重要な議題とされる経済安全保障と関連した「サプライチェーン」への言及は前回の2回から11回へと一気に増え、「仮想通貨」「外国為替市場の動向について緊密に協議」などの文言も新たに加えられた。

 今回の共同声明文は8705文字で、昨年(7724文字)よりもやや長くなった。昨年は板門店宣言とシンガポール宣言への言及があったが、今回これらが一切なかったことは大きな特徴だ。外交的解決に向けて開かれてはいるが、実質的な非核化が伴わない「対話のための対話」はしないとの点で両首脳が一致したとみられる。バイデン大統領は首脳会談後の共同記者会見でも「私が北朝鮮の指導者に会うとすれば、それは彼がいかに真剣で真摯(しんし)であるかに懸かっている」と述べた。これは「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に会うための前提条件はあるのか」との質問に答えたもの。

 「韓半島の完全な非核化」という文言は昨年に続き今年も含まれた。ただし「高官級拡張抑止戦略協議体(EDSCG)」の再開など、拡張抑止に向けた計画を具体化したことと、尹大統領が記者会見で使った「北朝鮮の完全な非核化」という言葉に注目が集まった。昨年言及がなかった韓米連合訓練は「連合演習および訓練の範囲と規模を拡大するための協議を開始することで合意した」という形で登場した。北朝鮮の人権問題に関する表現も「北朝鮮の人権状況を改善するために協力することで同意する」から「北朝鮮の人権状況に対し深刻な懸念を表明する」へとより鮮明になった。

 これらに加えて今回の声明では「サプライチェーン」という言葉が昨年の2回から11回へと大きく増えた。昨年はなかった「経済安全保障」も2回登場した。米国が中国けん制に向けて進めるインド太平洋戦略については「インド・太平洋」という言葉が9回も使われた。「外国為替市場の動向に関する緊密な協議」「仮想通貨保護に向けた力量強化」が新たに登場したことも注目されている。韓国大統領室関係者は「韓米間の協力分野が軍事分野だけから地平を広げていることを示すものだ」「外国為替市場に関する文言は両首脳の共同宣言に初めて入った」と説明した。

キム・ウンジュン記者

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