【独自】韓国公務員射殺事件 「捜査に圧力かけた青瓦台行政官、海洋警察人事に深く関与」

海洋警察幹部が本紙の取材で明らかに

 2020年9月に西海で北朝鮮の銃撃により韓国海洋水産部(省に相当)職員だった故イ・テジュンさんが死亡した事件を巡り、青瓦台(韓国大統領府)のA行政官(当時)が「越北(北朝鮮への越境)に重点を置いて捜査せよ」とする指針を海洋警察に伝えたとされているが、このA行政官について「海洋警察の人事にも深く関与していた」ところする証言が27日に伝えられた。A行政官は韓国野党(当時は与党)共に民主党内の文在寅(ムン・ジェイン)系議員の元補佐官で、「海洋警察の王」と呼ばれていたという。

 本紙の取材を総合すると、2020年に青瓦台の海洋警察担当部署は国政状況室から民情首席室に変わったが、この時からA行政官は海洋警察を専門に担当するようになったようだ。民情首席と民情秘書官は警察よりも比重が低い海洋警察をA行政官に丸投げしたのだ。海洋警察のある幹部は本紙の電話取材に「A行政官は電話で『今後は全ての人事を私と相談しなければならない』という趣旨の意向を伝えてきた」と明らかにした。海洋警察幹部らの間では「A行政官を知らなければ『星』が付けられない」と言われたほどだという。

 2020年に当時の金洪熙(キム・ホンヒ)海洋警察庁長が海洋警察で初めて治安監から2階級昇進して庁長となったが、この異例の人事にもA行政官が関与していたようだ。上記の幹部は「金元庁長はA行政官に近い海洋警察幹部を通じて『作業』を行い、有力なライバルを追い落として庁長になったと聞いている」と伝えた。昨年末に現在の丁奉勳(チョン・ボンフン)庁長が任命された際にもA行政官の意向が反映された疑惑が浮上している。海洋警察の別の関係者は「丁庁長は定年に引っかかって候補者になれない状況にあったが、A行政官が『過去の政府でも定年を控えた幹部を庁長にした前例がある』として丁庁長を後押ししたと聞いた」と説明した。海洋警察の中間幹部たちも人事の時期にはA行政官の前に並んだという。上記の海洋警察幹部によると、局長や課長級の一部が「昨日の夜にA行政官に会ってきた」と自慢げに話すこともあったようだ。

 故イ・テジュンさんの遺族はA行政官を「公務執行妨害と職権乱用の容疑で警察に告発したい」との考えを今月28日に明らかにした。A行政官が「越北に重点を置いて捜査せよ」とする青瓦台の指針を海洋警察に伝え、海洋警察捜査情報局長に直接圧力をかけた疑惑などを捜査によって明らかにしてほしいというのだ。A行政官は今月24日に弁護団を通じ「捜査の方向性などで意見を伝えたことはない」と主張した。

李世永(イ・セヨン)記者、ユ・ジョンホン記者

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