韓国大統領室「米国は北朝鮮の核開発資金源を絶つ新たな制裁プラン準備」

北朝鮮関係者や機関への制裁拡大に向け米国が韓国政府と協議中

 北朝鮮による核・ミサイル開発の資金源を遮断するため、米国は北朝鮮関係者や関係機関に対する制裁を拡大する方策を韓国と協議していることが30日までに分かった。韓国と協力し、北朝鮮の核・ミサイル開発に関与している人物や機関に対する金融制裁の拡大を目指すものだ。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は29日(現地時間)、スペインのマドリードで開催されたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議で演説し「北朝鮮の非核化に向けた国際社会の意思をより強くすべきだ」と呼び掛けた。

 韓国大統領室の関係者は29日、マドリードで開催された韓国・日本・米国の首脳会談後のブリーフィングで「米国は北朝鮮の関係者や機関に対する制裁を拡大するプランを準備しているようだ」と伝えた。米ホワイトハウスのサリバン補佐官(国家安保問題担当)は首脳会談に先立ち「3カ国首脳は北朝鮮が核・ミサイル開発を支える効果を得られないようにするため協議する機会を持つだろう」と発言した。25分ほど行われた3カ国首脳会談でこの方策が深く議論されたわけではないが、韓米当局の間ではすでにこれと関連する協議が行われてきたという。

 サリバン補佐官は28日のブリーフィングで「われわれ(米国)は過去18カ月にわたり(北朝鮮に対する)制裁の速度を維持してきた」「北朝鮮が引き続き収入を得る方法を調整しているため、われわれも新たな目標を探している」と明らかにした。サリバン補佐官はさらに「7月に来韓するイエレン財務長官は韓国の金融監督機関と協議を行うだろう」とも伝えた。

 これまで米国は国連による北朝鮮制裁とは別に、北朝鮮の核・ミサイル開発に関与した個人や機関を財務省海外資産管理室(OFAC)の特別指定制裁対象(SDN)に含めるなどの方法で独自制裁を行ってきた。しかしバイデン政権発足後も北朝鮮が核・ミサイル開発を高度化しているため、韓米当局が協力し、北朝鮮の資金源遮断効果が得られる制裁対象を新たに突き止めようとしているのだ。この新たな制裁対象としては北朝鮮がサイバー攻撃などで得た暗号資産などが浮上している。

 尹大統領は29日のNATO首脳会議で演説し「北朝鮮を非核化の道へと導くためには無謀な核・ミサイル開発の意志よりも国際社会の非核化の意志の方がより強いことを明確に示すべきだ」と訴えた。参加国のうち7番目に演説した尹大統領は「経済安全保障やサイバー安全保障などの分野でNATO同盟国との緊密な協力を期待する」と述べた。尹大統領はフェイスブックでも「北朝鮮の核とミサイル開発は韓半島と国際社会の平和、安全保障に対する重大な挑戦だ」「大韓民国とNATOとの協力関係が普遍的価値と規範を守る連帯の礎になることを期待したい」との考えを示した。また30日にはカナダのトルドー首相、チェコのフィアラ首相と首脳会談を行い、非核化実現のために韓国政府の対北朝鮮政策への支持を確認した。大統領室が伝えた。

 NATOがロシアによるウクライナ侵攻を「脅威」とし、また中国の経済的・軍事的浮上を「挑戦」と規定した2022年NATO首脳会議は30日に閉幕した。大統領室の関係者は「尹大統領はNATO会議で価値規範連帯、安保協力の強化、グローバルネットワーク構築という三つの目標を期待以上に達成した」と評した。NATO首脳会議出席を契機に4年7カ月ぶりに開催された韓米日首脳会談を通じ「韓米日の三角協力を復活させた」との評価も得ているが、これに対して中国が「代償を支払うだろう」として反発を強めていることは課題として残った。大統領室の関係者は「NATO首脳らの発言を見ると、反中というよりも国際社会のルールと法の支配に反しなければ、基本的な協力関係が構築されるという共通の考えがあるようだ」との見方を示した。韓国の大統領として初めてNATO首脳会議に出席した尹大統領は空軍1号機で帰国の途に就いた。

マドリード=崔慶韻(チェ・ギョンウン)記者

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  • ▲スペイン在住韓国人との夕食会に出席した尹大統領夫妻。/NEWSIS

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