出廷した青瓦台元秘書官・李光哲氏「証言しません」130回=蔚山市長選介入事件

 韓国青瓦台の李光哲(イ・グァンチョル)元民情秘書官は11日、ソウル中央地裁で青瓦台による蔚山市長選介入事件の公判に証人として出廷し、「証言しない」という言葉を130回余り繰り返した。李元秘書官「ソウル高等検察庁に抗告中の事件に直接影響を及ぼすと予想される」とし、「一切の尋問に証言拒否権を行使する」と述べた。

 刑事訴訟法は自分が起訴される恐れがあれば証言を拒否できると定めている。李元秘書官は2018年の統一地方選当時、保守系の金起ヒョン(キム・ギヒョン)蔚山市長の不正に関する情報の警察への提供に関与した疑惑で捜査を受けた。ソウル中央地検は昨年、「犯行に加担したという強い疑いがある」としながらも、李元秘書官を起訴しなかった。これに対し、国民の力が抗告し、ソウル高等検察庁は再捜査を行うかどうかを検討中だ。李元秘書官は40分間にわたり行われた検察と弁護人による尋問に対し、全て「証言しない」で通した。李元秘書官は「(青瓦台の)元行政官として勤務当時、民政首席秘書官はチョ・グク氏だったか」「17年の大統領選当時、文在寅(ムン・ジェイン)候補の選対で活動したか」など既知の事実を尋ねる質問にも証言を拒否した。

 法曹界からは「チョ・グク元法務部長官一族の裁判が思い出される」との声が聞かれた。チョ元長官は20年9月、妻のチョン・ギョンシム元東洋大教授の裁判に証人として出廷し、「刑事訴訟法148条に従う」という言葉を300回余り繰り返した。同条項は自分や親族が有罪判決を受ける恐れがある場合、証言を拒否できるという内容だ。チョン元教授も自身の息子に虚偽のインターン確認書を発行したとして疑惑で起訴された共に民主党の崔康旭(チェ・ガンウク)議員の裁判に証人として出廷し、「答えない」と約140回言い続けた。

 李元秘書官は現在、金学義(キム・ハクウィ)元法務部次官に対する違法出国禁止事件で起訴され、裁判を受けている。また、20年9月に西海で北朝鮮軍の銃撃を受けて死亡した海洋水産部職員イ・デジュン氏の事件と関連し、青瓦台が「越北指針」を下すのに関与した疑いで最近検察に告発された。

ユ・ジョンホン記者

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  • ▲李光哲・元青瓦台民情秘書官

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