韓国統一部「脱北漁師は憲法上大韓民国の国民」「北への強制送還は明らかな誤り」

2019年には「保護の対象ではない」「当時青瓦台の要求でブリーフィングを行った」

韓国統一部「脱北漁師は憲法上大韓民国の国民」「北への強制送還は明らかな誤り」

 韓国統一部(省に相当)は11日、文在寅(ムン・ジェイン)政府当時起こった「帰順漁師強制北送」について「脱北漁師は憲法上は大韓民国国民」とした上で「北朝鮮への強制送還は明らかな誤り」と明言した。2019年11月の事件発生当時、北朝鮮に強制送還された漁師たちについて「保護対象ではない」として統一部は追放の決定を擁護したが、今回その立場を変えた形だ。

 韓国統一部の趙重勲(チョ・ジュンフン)報道官は11日に行われた定例のブリーフィングで、「帰順漁師の北送事件で何か問題があったと考えるか」との質問に「捜査中の事案について具体的に言及するのは適切ではない」としながらも「統一部は脱北漁師が憲法上は大韓民国国民であり、北朝鮮に引き渡した場合に受けるであろうさまざまな被害を考えれば、脱北漁師の北送は明らかに間違った部分があるとの立場だ」と述べた。

 強制送還した日(2019年11月7日)に当時の金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官は国会外交統一委員会の全体会議で「彼ら(脱北漁師)は殺人など重大な非政治的犯罪のため北朝鮮離脱住民法上の保護対象ではなく、韓国社会への編入時に国民の生命と安全に脅威となり、国際法上の難民にもならない。そのため政府は部処(省庁)間の協議に従い追放を決定した」と証言した。

 「漁師らが帰順の意向を明確にしたかどうかを統一部は把握していたのか」との質問に趙報道官は「統一部は当時、船員たちが保護を要請する趣旨を書面で作成し提出したことを国会に報告した」と明らかにした。帰順漁師らが自筆の帰順意向書を作成したにもかかわらず、文在寅政府はこれを無視し「帰順の意志に真正性がない」との理由で追放を強行したとする報道内容(本紙11日付A1・6面)を統一部が認めた形だ。

 「帰順の意志を明確にした二人が仲間の船員を殺害したとする判断は今も有効か」との質問に趙報道官は「その当時、統一部がブリーフィングを行ったのは正しい」としながらも「合同調査および船員追放の決定が行われた直後、統一部は(青瓦台)国家安保室からメディア向けにブリーフィングを行うよう求められ、それを受けてブリーフィングを行った」と明らかにした。統一部は当時、合同調査と追放決定のプロセスから排除されたため事件の経緯をしっかりと把握できず、その状態で安保室の指示を受けブリーフィングを行ったということだ。

キム・ミョンソン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 韓国統一部「脱北漁師は憲法上大韓民国の国民」「北への強制送還は明らかな誤り」

right

あわせて読みたい