文政権、大統領選前日に6人が乗った北船舶を拿捕するも翌日送り返していた

ついて来た北朝鮮警備艇に警告射撃まで行い拿捕(だほ)

 文在寅(ムン・ジェイン)前政権は今年3月、北方限界線(NLL)を越えて南下してきた北朝鮮船舶を合同尋問もせずわずか1日で送り返していたことが19日までに分かった。この船には北朝鮮軍兵士6人を含む7人が乗船しており、韓国海軍はこの船について来た北朝鮮警備艇に警告射撃まで行ったにもかかわらず、まともな調査もせず拿捕(だほ)した船舶を直ちに北朝鮮に送り返したのだ。問題の船舶は第20代大統領選挙投票日前日の3月8日にNLLを通過し、選挙当日の9日に送還された。ある韓国軍関係者は「北朝鮮兵士らが乗った船を警告射撃までして拿捕しておきながら、事実上そのまま送り返したのは韓国軍が創軍して以来初めてのことだ」とコメントした。

 韓国与党・国民の力の国家安保紊乱(びんらん)実態調査タスクフォース(TF、作業部会)で団長を務める韓起鎬(ハン・ギホ)議員がある政府関係者から受けた報告によると、韓国軍は今年3月8日に西海のペンニョン島沖合でNLLを越えた北朝鮮船舶1隻を拿捕した。その際に船の後について来た北朝鮮警備艇もNLLを侵犯したため、韓国海軍の高速艇が40ミリ艦砲3発で警告射撃を行った。越線した北朝鮮船舶には軍服を着た6人と私服姿の1人が乗っていたという。ところが文在寅(ムン・ジェイン)前政権は乗組員らに対してペンニョン島で略式の聴取だけを行い、北朝鮮に送り返したという。韓議員の事務所が明らかにした。軍服を着た乗組員らはいずれも実際の北朝鮮軍兵士だったという。上記の韓国軍関係者は「このようなケースでは韓国軍や国家情報院などが同席して中央合同尋問を行うのが正常な対応だ」と説明した。しかし文在寅政権はスパイ容疑などについて綿密に調査もせず、「兵士の引っ越しの荷物を運ぶ船」という北朝鮮軍兵士の一方的な証言だけを聞いて送り返したという。

 韓議員の事務所関係者は「最初は国家情報院など関係機関が参加して合同尋問が行われるはずだったが、国防部(省に相当)対北朝鮮政策課がペンニョン島を管轄する海兵隊に『直ちに送還せよ』と指示したため調査は行われなかった」「ペンニョン島の現場で韓国軍による略式の調査だけが行われた」と説明した。北朝鮮警備艇が介入した事件が略式調査だけで終わるのはこれが初めてだという。北朝鮮警備艇は約7分にわたりNLLを侵犯したが、警備艇の越線は2018年の9・19南北軍事合意以来これが初めてでもあった。上記の韓国軍関係者は「文在寅政権の重点政策だった南北軍事合意に違反した事案だったが、越線行為についてはさほど問題視する様子はなかった」とも伝えた。

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