韓東勲暴行事件、丁珍雄被告に二審で逆転無罪=ソウル高裁

 家宅捜索過程で韓東勲(ハン・ドンフン)検事長(現法務部長官)を暴行した罪で起訴され、一審で有罪判決を受けた丁珍雄(チョン・ジンウン)法務研修院研究委員に二審で逆転無罪が言い渡された。

 二審のソウル高裁は12日、丁珍雄氏に懲役4月、執行猶予1年、資格停止1年を言い渡した一審判決を破棄し、無罪を言い渡した。判決が食い違ったのは、丁珍雄氏の暴行の故意性に関する判断が異なったためだ。一審は故意性があったと判断したが、二審はそれを認めなかった。

【イラスト】「暴行ではなく偶然体の上に密着」

 ソウル高裁は丁氏は事件当時、韓氏が顔認識でスマートフォンのロックを解除すると思っていたところ、韓氏がスマートフォンに暗証番号を入力したため、押収対象であるメッセンジャーアプリの対話内容などが削除されると考えたとみられると指摘。また、「丁氏が韓氏を制止する過程で体が密着し、ソファーに座っていた韓氏が滑って床に倒れ、丁氏の体に押された。その時間は非常に短かったとみられ、丁氏はスマートフォンを確保すると直ちに体を起こした」と説明した。その上で、「丁氏の行動が適切だったとは言えないが、物理的な攻撃を加える故意があったと判断するのは困難だ」と判断した。

 ただ、裁判所は「刑事責任は認められないとしても、丁氏の当時の職務執行が正当だったと認める趣旨ではない。丁氏は再び職務に復帰したとしても、令状執行過程で自身の至らなかった部分と被害者が体験しなければならなかった苦痛について、深く反省する必要がある」と指摘した。

ソン・ウォンヒョン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲丁珍雄・法務研修院研究委員が21日午後、ソウル市瑞草区のソウル高等法院での二審判決後、取材に応じている。/NEWSIS

right

あわせて読みたい