【萬物相】ロシアの原子力推進核魚雷

【萬物相】ロシアの原子力推進核魚雷

 1961年10月30日、北極海にあるソ連(当時)のノバヤゼムリャの上空4200メートルに、強烈な爆発音とともに巨大な火の玉が出現した。直径がなんと8キロに達した火の玉は、たちまち巨大なきのこ雲を作り出した。きのこ雲は高さ60キロ、幅30-40キロにまで拡大した。100キロ先でもIII度の熱傷を負うほどの熱が発生し、爆風は1000キロ離れたフィンランド側の建物のガラス窓を壊すほどだった。爆発による地震波は地球を3回も回った。

【動画】ウクライナ軍が公開したロシア軍戦車爆発の瞬間

 この巨大な爆発の原因は、歴史上最も威力が強い、ソ連の核爆弾「ツァーリ・ボンバ」だった。その名の通り「皇帝(ツァーリ)爆弾」だった。ツァーリ・ボンバの威力はTNT爆薬基準で58メガトンに達した。広島と長崎に投下された原子爆弾の3800倍以上の威力と推定された。米国の作った最も強力な核爆弾と比べても、2倍以上の威力を持っていた。

 ロシアが今年7月上旬に配備した最新型原子力潜水艦の恐るべき破壊力が、米CNNテレビなど西側メディアの注目を集めている。原潜「ベルゴロド」は全長184メートル、世界で最も長い。同艦が脅威なのは、大きさゆえではない。核魚雷「ポセイドン」を8発も搭載しているからだ。ポセイドンは直径2.5メートル、長さは20メートルで、魚雷というよりも無人潜水艇に近い。しかも原子力推進だ。

 ポセイドンの存在は、2015年にロシアのテレビ局のミスで発覚した。当時、性能は射程(航続距離)1万キロ、威力100メガトン、水深1000メートルで長期間航行できるといわれていた。「ツァーリ・ボンバ」よりも威力が大きいので専門家らは半信半疑だったが、今やこの「ドゥームズデイ(地球最後の日)原子力魚雷」を発射する原子力潜水艦まで実戦配備されたのだ。英国BBC放送は「100メガトン級の核弾頭が爆発したら、高さ500メートルの津波と放射能を帯びた波を作り出し、半径1500キロ以内の全ての生物を絶滅させかねない」と伝えた。米国務省は「ポセイドン原子力魚雷は米国の沿岸都市を津波で襲う目的で設計されている」とした。

 一部では、ポセイドンの実際の威力は2メガトン級だと主張している。だとしても大変な規模の津波が発生するだろう。地球上の核兵器も、既に人類を何度も抹殺できる量だ。それでも足りぬと、原子力推進の魚雷まで出てきた。ウクライナの領土を奪おうとして国際社会の指弾を浴びているロシアは、核兵器への欲も際限がないらしい。ウクライナ戦争であらわになっているように、ロシアの原子力魚雷も性能がでたらめであることを願うばかりだ。

ユ・ヨンウォン論説委員・軍事専門記者

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