韓国金融監督院「不審な外貨送金7兆ウォン、仮想通貨取引所から引き出した資金」

 こうして特定の中小企業に集まった資金は、分割して海外に送金された。ウリィ銀行では、5支店で931回にわたり計1兆6000億ウォン、新韓銀行では11支店で1238回にわたって計2兆5000億ウォンの外貨送金が行われた。金融監督院は会社が設立初期だったり、売上規模が大きくない企業が巨額の海外送金を行うなど不審点があったにもかかわらず、銀行が適切な確認手続きを踏まなかった可能性があるとみている。

 ウリィ銀行と新韓銀行に対する金融監督院の調査は対象期間が2021年1月から6月までだ。「仮想通貨ブーム」がピークに達した昨年下半期が含まれるが、昨年下半期の韓国国内の仮想通貨取引所による取引代金は2073兆ウォンに達し、1日平均約11兆ウォンが取引された。

 仮想通貨業界関係者は「3月末からは韓国の取引所を通じ、仮想通貨の出入金を行う場合、海外口座も本人認証を行うよう規定が強化された。しかし、それ以前は海外から韓国の取引所の口座に持ち込まれる仮想通貨の出所を追跡するのは困難で、仮想通貨に多額の投機資金が流入したと聞いている」と話した。本人認証不要という「抜け穴」を利用し、仮想通貨投機資金が動いた可能性が示唆する証言だ。中国経由による北朝鮮の資金が混入していたと推定する見方もある。

■警察・国家情報院も捜査中

 金融監督院はハナ銀行やKB国民銀行などでも不審な外国為替取引の存在を把握するなど、金融業界全般に調査を拡大している。同院は現場調査で把握した事実を検察や国家情報院、関税庁などと共有しているという。

 大検察庁は最近、金融監督院から「捜査参考資料」の提出を受け、ソウル中央地検国際犯罪捜査部に送った。このうち会社関係者が大邱市に住所を置くA社に対しては、今年初めから大邱地検反腐敗捜査部が捜査している。大邱地検は今年初め、金融情報分析院(FIU)からA社関連の「異常取引」数十件の通報を受け、口座追跡を行った。先月にもFIUがA社の「異常取引」をさらに発見し、大邱地検に通報した。ウリィ銀行支店経由で海外に送金された1兆6000億ウォンのうち大半はA社の口座から出金されたという。

リュ・ジェミン記者、イ・セヨン記者

図】韓国の市中銀行を通じた不審な外国為替取引の資金の流れ

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