一段と緊密化する米日、「経済版2プラス2」初開催

今日ワシントンで米日による経済版2プラス2
両国の外交・経済閣僚が出席し「中国けん制」を強化
半導体サプライチェーンが重点議題に
一帯一路に対抗する投資の基準も提示
人権が経済原則とされる見通し
月探査など宇宙分野での協力も

一段と緊密化する米日、「経済版2プラス2」初開催

 米国と日本は29日(現地時間)、ワシントンで両国の外相と経済閣僚が出席する「米日経済政策協議委員会(EPCC)」、いわゆる「経済版2プラス2」を初めて開催する。米国務省は「ブリンケン国務長官とレモンド商務長官が林芳正・外相と萩生田光一・経済産業相が同席する初めてのEPCCを共同で主管する」と発表し「両国はEPCCを通じ、インド・太平洋地域と世界でルールに基づく経済秩序の強化に向けた経済面での協力を進めていくだろう」と説明した。

 国家間の関係において通常「2プラス2」は両国の外相と国防相が出席する会議を意味するが、米日は2プラス2の仕組みを今回初めて経済分野にまで拡大した。両国の同盟関係が外交・安全保障から経済・産業分野にまで拡大しつつあることを示す象徴的な会議との見方もある。林外相は「両国政府は今後外交・安全保障と経済問題を切り離しては考えられないという共通の認識を明確に持つようになった」とコメントした。

 今回の会議は、両国が経済分野で中国に対抗するけん制の仕組みをさらに固く構築する点で大きな意味があるとの分析もある。米国務省は「両国の閣僚は、民主主義経済大国の米国と日本がいかにして経済でのグローバルな挑戦に対処し、開放的かつ包容的、持続可能な成長を推進できるかを話し合うだろう」とも説明した。「中国」という言葉は使わなかったが、これまでの自由市場経済のル-ルに従わず、経済面で強圧的な態度を取り続ける中国をけん制し、覇権の拡大を阻止し、米日中心のインド・太平洋経済秩序を構築する構想という意味合いに解釈できそうだ。

 具体的な議題について萩生田経産相は「サプライチェーンや新興技術を巡る競争などから、経済安全保障に関する課題に至るまで話し合われるだろう」と述べた。米日のメディアも「半導体や人工知能(AI)、量子工学といった未来の先端技術を先に確保すること」と「サプライチェーンの安全」が主な議題になると予想している。日本の読売新聞は「事前に入手した議題案によると、半導体サプライチェーンの強化などが主要議題となる」とした上で「インド・太平洋経済枠組み(IPEF)の推進」「中国の巨大経済圏構想である一帯一路のけん制」「人権侵害と関係する物資の輸出入禁止」なども主に取り扱われる予定と報じた。

 米日共通の最初の関心はスマートフォンからミサイルまであらゆる電子機器を動かす半導体のサプライチェーンだ。米日が掲げるこの「半導体サプライチェーン」構想には韓国や台湾も含まれている。日本経済新聞は「半導体生産は現在、台湾、韓国、中国の比重が高い」「台湾で(戦争のような)有事が起こると仮定すれば、米国と日本に半導体工場を分散し、特定の国への依存度を下げる方向での議論が今回の2プラス2で行われるだろう」と報じた。

 米日は経済版2プラス2を通じて「透明性」「持続性」「環境への優しさ」という原則の上に、先進国や経済大国が開発途上国の道路や港湾といった社会インフラに投資する際に守るべき基準も提示する計画だ。債務国が資金を返済できない場合の対応策もこれに含まれる。事実上、中国の一帯一路を直接念頭に置いた措置だ。米国と日本の投資原則が明確になれば、開発途上国が中国から巨額の資金を借りなくなる可能性が高くなる。

 「人権」を経済原則の一つとするのも中国への圧力の手段になる。日本には現時点で人権侵害を理由に輸出入を規制する法律はないが、米国は「ウイグル強制労働禁止法」などにより中国が人権侵害を通じて生産した衣料の輸入を禁じている。日本も今年5月、顔認証技術について「人権侵害に利用される」との理由で輸出管理を強化するなど、米国の人権問題の原則に歩調を合わせ始めている。

 経済版2プラス2では宇宙分野での米日共同研究も話し合われそうだ。朝日新聞は「米国NASA(航空宇宙局)のネルソン長官が10月に日本を訪問し、米日による月探査協力案に署名する計画」「宇宙分野での米日協力が軌道に乗るきっかけ」と報じた。

 一方で議題があまりに広範囲になることから「成果を出すのは簡単ではない」との懸念もある。外交専門誌「ザ・ディプロマット」は「さまざまな議題は、リーダーシップの共有に慣れていない政府当局者間の前例のない協力に向けた努力を要求するが、一方で民間分野との緊密な協力も必要だ」と求めた。米戦略国際問題研究所(CSIS)日本部長のクリストファー・ジョンストン氏は「中国との競争や経済的強圧に戦略的な次元で対抗するため、高官クラスが必要な力の確保などについて話し合うフォーラムの発足は良い流れだ」としながらも「新たなフォーラムが常にそうであるように、まずは実質的な計画が定義されねばならない」と指摘した。

東京=成好哲(ソン・ホチョル)特派員、ワシントン=金真明(キム・ジンミョン)特派員

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