資本金1億ウォンの韓国貴金属業者が4千億ウォンを海外送金

 A社の設立目的は貴金属卸小売・輸出入業、農水産物加工・輸出入業、養殖業、食品製造業、ソフトウエアおよびプログラム開発業など11項目に達する。資本金1億ウォンの会社が貴金属と農水産物を販売・輸出し、ソフトウエア開発も行っているなどと主張しているのに、銀行は何も疑わなかったことになる。金融当局関係者は「誰が見ても正常ではない会社が巨額の外国為替送金を行っているのに、銀行がそれを疑わなかったとすれば明らかな無責任だ」と話した。

■銀行は目をつぶっていたのか

 銀行側は今回の海外送金がほとんど貿易代金決済のための「事前送金」方式で行われたため、取引内訳を確認するのが難しかったと主張している。しかし業界は、こんなとんでもない外貨送金が可能だった背景として、銀行の支店間で外国為替営業を巡る競争が過熱していた点を指摘する。外国為替営業実績が最近銀行の「重要業績評価指標(KPI)」に大きく反映され始め、銀行の支店が「過当競争」で送金顧客を獲得しようとしていたことが今回の事態を呼んだ主な原因だというのだ。

 市中銀行は2019年に浮上した「私募ファンド不正販売問題」以後、営業店舗に対し、「非金利収入」で収益を上げろという圧力を手控えてきた。無理な営業と商品販売で事故が起き、批判的な世論にさらされたからだ。

 しかし、銀行は最近、金利収入への偏りが目立ったため、非金利収入関連項目に対する評価加重値を引き上げる傾向にある。特に約4兆1000億ウォン近い外貨が送金されたウリィ銀行と新韓銀行の場合、KPIに「外国為替営業」項目を別途設け、今年は配点を強化していた。ある銀行関係者は「貿易業者の外国為替送金は競争があまりに激しく、優待為替レートなどを適用すれば、事実上手数料は『0ウォン』に近いと考えてもよい」とした上で、「KPIで外国為替送金の加重値が大きいため、ソウルにある支店が地方まで外国為替送金営業に回るほど競争が激しい」と話した。

リュ・ジェミン記者

【図】ウリィ銀行で「不審な海外送金」を行ったA社

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