【8月5日付社説】ペロシ米下院議長来韓に出迎えなし、表出した韓国政界の実態

 米国議会下院のナンシー・ペロシ議長は4日、韓国国会で「安全保障に対する米国の強い意志を示すさまざまな方法の一つが同盟国である韓国に感謝を表明すること」とした上で「どうすれば韓米の同盟関係を発展させられるか議論する観点から、今回の訪問は非常に特別なものだ」と述べた。ペロシ議長と韓国の金振杓(キム・ジンピョ)国会議長は会談直後に出したメディア向けの共同声明で「国民が体感できる強力かつ拡張された北朝鮮抑止力を基盤とし、実質的な非核化と平和定着に向けた両国政府の努力を支援することで一致した」と明らかにした。

 このようにペロシ議長は韓米同盟の重要性を訴えたが、3日夜に入国した際の韓国側の対応はあまりにずさんだった。ペロシ議長が京畿道平沢の烏山基地に到着した際、韓国側からは国会関係者や政府関係者など誰も出迎えなかった。ペロシ議長は駐韓米国大使や在韓米軍司令官など米国側の関係者だけが並び立つ中で韓国の地を踏んだ。ペロシ議長が台湾の台北に到着した時は台湾外交部(省に相当、以下同じ)長官など複数の政府高官が空港で出迎えた。

 ペロシ議長は公式には金振杓・議長との会談のために来韓したため、韓国側のずさんな対応は国会の責任が大きいと指摘せざるを得ない。韓国外交部は「外国の議会関係者が来韓する際の対応は国会が担当する。これは外交的慣例」と説明した。また国会は「空港に出迎えに行かないことは米国側から事前に了解を得た」としている。ただそれでも韓国の経済や安全保障において最も重要な同盟国である米国の序列3位の人物が来韓する際に、国会関係者や政治家が一人も出迎えに行かないのはおかしくないか。国会外交委員会所属の議員らでさえ一人も空港でペロシ議長を出迎えなかった。これ以上に多忙で重要な国事などあるのだろうか。

 今与野党はいずれも深刻な内紛状態にあるが、今回のあり得ない事態は韓国における今の政界事情を示す一つの側面でもあった。与党・国民の力は非常対策委員会発足を巡り親尹系と李俊錫(イ・ジュンソク)代表側が対立・衝突し、相手に対する罵詈(ばり)雑言を連日繰り返している。野党・共に民主党は新しい党代表と最高委員を選ぶ党大会を28日に控え、李在明(イ・ジェミョン)候補とその支持グループ、朴用鎮(パク・ヨンジン)候補、姜勲植(カン・フンシク)候補、親文(ムン)系などが互いに入り交じり攻撃と批判を繰り返している。このように与野党のいずれも内紛に気を取られているため、本当に必要な外交行事には関心もなかったのだろう。

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  • ▲3日午後、京畿道の烏山米空軍基地に到着したペロシ米下院議長。写真=駐韓米国大使館のツイッターより

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