ロシア、ウクライナ兵捕虜収容所砲撃を自作自演で虐殺の証拠隠滅か

 【NEWSIS】ウクライナとロシアが互いに責任を押しつけているウクライナ東部の捕虜収容所砲撃事件について、米国の情報当局は「ロシアは証拠を捏造(ねつぞう)した」と認識していることが分かった。米紙ワシントン・ポストが4日(現地時間)に報じた。

 同紙によると、米国のある情報当局関係者が「ロシアは『捕虜収容所攻撃はウクライナ軍の仕業』に見せかけるため、事件現場に米国製の弾薬を持ち込み、証拠を捏造した状況を発見した」と明らかにしたという。

 ロシア軍が直接捕虜収容所を攻撃したのではなく、ウクライナ軍が攻撃を行ったと見せかけるため、後から現場に弾薬を持ち込み、これによって証拠を捏造しているというのだ。

 後に独立した調査機関が事件の真相解明のため現地で調査を行うと考え、事前に証拠を捏造したという意味のようだ。

 ウクライナ政府は前日に首都キーウで行った非公開のブリーフィングで「この事件がロシアによる戦争犯罪であることを示す証拠を独自に確保した」と明らかにした。米ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。

 ニューヨーク・タイムズによると、砲撃が行われる前と後に撮影された捕虜収容所周辺の衛星写真をウクライナ軍が比較した結果、大量の死傷者発生に備えロシア軍が緻密に準備作業を行ってきたとウクライナ軍は判断しているという。

 米国の宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズが提供した写真を分析したところ、砲撃の1週間前ごろから収容所南側に約15-20カ所で穴が掘られた痕跡がみられるが、これは捕虜たちの墓を事前に準備したと考えられるという。

 先月29日に親ロ派分離主義勢力のドネツク人民共和国(DPR)が運営するドネツク州のオレニウカ刑務所が空襲を受け、ウクライナ人の戦争捕虜53人が死亡し、130人以上が負傷した。

 親ロ派の反政府軍とロシア軍は「ウクライナが高速機動砲兵ロケットシステム(HIMARS)を使って刑務所を攻撃した。ウクライナの仕業だ」と主張した。これに対してウクライナは「刑務所内で拷問や虐殺が行われた証拠をなくし、戦犯容疑を隠すためロシア軍が自作自演を行った」と反論している。ロシアとウクライナは互いに責任を押しつけ合っているのだ。

 この問題についてウクライナのゼレンスキー大統領は「ロシアによる意図的な戦争犯罪だ」とした上で「ウクライナ軍の戦争捕虜を意図的に大量虐殺した」と主張している。ウクライナ総参謀本部は「ロシアは自分たちが戦争捕虜を拷問し処刑した事実を隠ぺいするため事件を捏造している」と指摘した。

 これに対してロシア側は「アゾフ連隊の捕虜たちが上部から戦争犯罪を指示されたことを証言しはじめると、ウクライナは彼らを殺害するためHIMARSを使って収容所を攻撃した」と主張している。

 ウクライナは今回の事件について、ロシアが主張する砲撃ではなく火災による可能性を指摘している。公開された写真を詳しく分析すると、ガラス窓やその内部の施設が比較的原型をとどめているからだ。

 ウクライナ大統領府のオレクシー・アレストビッチ顧問はツイッターを通じ「砲撃の結果というよりも、建物内部で爆発が起こったか、火災が発生したとみている」との考えを示した。

キム・テギュ記者

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