文大統領に答礼せず尹大統領の訪中を求める習主席の外交非礼に韓国外相「習主席の来韓に期待」

文前大統領は中国を2回訪問したが習主席は文前大統領在任中に韓国を訪問せず
次に来韓するはずの習主席が逆に尹大統領に「中国に来い」

 韓国外交部(省に相当)の朴振(パク・チン)長官は9日、中国で行われた韓中外相会談で習近平・国家主席の韓国訪問を要請した。習主席は5月の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領就任式の際に尹大統領を中国に招待したが、次に韓国を訪問するはずだった習主席が逆に尹大統領の訪中を求めたことから「外交非礼」との指摘も相次いだ。文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は任期中の2017年と19年の2回中国を訪問したが、習主席は文前大統領在任中は一度も韓国を訪問しなかった。習主席の来韓は朴槿恵(パク・クンヘ)政権当時の2014年7月が最後だ。

【写真】2014年7月3日に国賓として来韓した習近平・国家主席と妻の彭麗媛氏

 朴長官は中国山東省青島で行われた外相会談で中国の王毅・外務委員兼外交部長(長官)に「都合の良い時期に習主席の来韓を期待する」と述べた。中国側に習主席の来韓を改めて求めたと解釈された。朴長官の中国訪問は就任後これが初めてだった。

 尹大統領就任前まで両国は「次は習主席の韓国訪問」という共通認識があった。文前大統領は2017年12月に国賓として初めて中国を訪問した際、習主席と首脳会談を行った。在韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備に対する中国からの報復を受け、文在寅政権が17年10月にいわゆる「THAAD三不」を行うと表明した直後だった。三不とは「THAADを追加配備しない」「米国のミサイル防衛システムに参加しない」「韓米日軍事協力に応じない」とする取り決めだ。文前大統領は19年12月には韓中日首脳会議に出席するため中国を訪問し、習主席と2回目の首脳会談を行った。

 韓中両国の当局者はこれまで数回にわたり「次は習主席の韓国訪問」とコメントしてきた。昨年12月3日に当時の徐薫(ソ・フン)青瓦台(韓国大統領府)国家安保室長と中国共産党の楊潔チ・外交担当政治局員が中国天津で会談を行った際、文在寅前政権は「両国はコロナが安定し諸般の条件が整えば習主席の来韓を推進することを改めて確認した」と発表した。中国の王毅・外相も昨年9月「習主席は韓国訪問を非常に重視している」と述べた。コロナが安定すれば習主席の来韓も可能という意味だ。ところが文前大統領在任中に習主席の来韓は最後まで実現しなかった。朴槿恵・元大統領が2013年6月に国賓として中国を訪問した後の14年7月に習主席は国賓として韓国を訪問した。これが習主席による最初で最後の来韓だった。

 このような状況で中国政府は習主席の来韓には一切言及せず、逆に尹大統領に訪中を要請したのだ。中国の王岐山・副主席は5月10日の尹大統領就任式に使節団として来韓した際、尹大統領に「両国にとって可能な時期に尹大統領が中国を訪問すれば歓迎する」という習主席からの招待メッセージを伝えた。尹大統領は訪中の要請に感謝しつつ「習主席の来韓を心待ちにしている」と応えたという。韓国大統領室が伝えた。習主席の来韓が先に実現して初めて尹大統領の訪中も可能という意味だ。

 尹錫悦政権発足後、最初の韓中外相会談が行われる直前の今月5日、北京の韓国大使館のある高官は「尹大統領の訪中よりも習主席の来韓が先」との意見を語った。匿名を求めたこの高官は「尹大統領就任後、韓国と中国は互いに何度も訪問要請を行った」とした上で「過去10年の統計を見ると、韓国の首脳は中国を5回、中国の首脳は韓国を1回訪問したが、5回と1回という数は次に誰が行くかを予想する指標になると思う」と述べた。この高官はさらに「過去5年間の韓中関係で韓国は十分に尊重されなかった。このような見方からすれば多少偏っている」とも指摘した。

北京=キム・ナムヒ特派員


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  • ▲2019年12月13日に北京の人民大会堂で習近平・国家主席と会談した文在寅(ムン・ジェイン)前大統領。写真は会談前に握手する文大統領と習主席。/聯合ニュース
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