金与正氏が詭弁「南がコロナを流入させた…強力に報復」

防疫失敗の責任を韓国になすり付け
統一部「根拠のない無理矢理な.主張」

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の実妹、金与正(キム・ヨジョン)氏が、北朝鮮内部での新型コロナ拡大は韓国のせいだとし、「極めて強力な報復的対応を加えなければならない」と主張したという。北朝鮮の宣伝機関が11日に伝えた。金与正氏は、10日に開かれた「全国非常防疫総和会議」で、「われわれが直面した国難は、世界的な保健危機を機に我が国を圧殺しようとする敵たちの反共和国対決狂症が招いたもの」だとし、このように発言した。

 防疫失敗の責任を韓国になすり付け、制裁・封鎖の長期化に伴う経済難で動揺する内部の結束のため対南敵対心を扇動しようとする狙いがあると解釈されている。韓国統一部(省に相当)の当局者は「(金与正氏が)根拠のない無理矢理な主張を繰り返し、われわれの側に対して無礼かつ脅迫的な発言を行ったことに対して強い遺憾を表明する」とコメントした。

【写真】北朝鮮、金与正氏の肉声を初公開

 北朝鮮内部の新型コロナ拡大は、今年4月に住民数万人-数十万人を動員して開催した大規模な政治イベントや中朝間の貨物列車運行などが原因だという分析が支配的だ。ところが金与正氏は「戦線(前方)に近い地域が初期(コロナ)発生地という事実は、南朝鮮のものを疑わざるを得なくした」とし、「われわれが異様な品物(対北ビラなど)を悪性ウイルス流入の媒介物と見るのは当然のこと」と語った。韓国の対北団体のビラを通してコロナが北朝鮮に広まったという非科学的主張を繰り返したのだ。

 金与正氏は「南側の嫌悪すべきものを同族であるとする、時代錯誤的な考えを持つならば、それよりも恐ろしい自滅行為はない。南朝鮮傀儡こそわれわれの不滅の主敵」とし、さらに「もし敵が危険な悪ふざけを行い続ける場合、われわれは南朝鮮当局のものたちも撲滅してしまうと答えるだろう」と語った。

 金与正氏に先行して演壇に上がった金正恩氏は「われわれの領土を最短期間内に悪性ウイルスなき清潔地域とすることに対する、われわれの非常防疫闘争の目標が達成された」とし、「最大非常防疫体系を、きょうから正常防疫体系へと格下げしたい」と発言した。今年5月12日に新型コロナ発生の事実を公開し、全ての市・郡を完全封鎖する極端な防疫システムを稼働させてから91日が経過している。

 この日、韓国に対する脅迫に終始した金与正氏とは異なり、金正恩氏は演説で「南側」「南朝鮮」など韓国を指す表現を使わなかった。金与正氏が対南・対外事業を総括していることを裏付ける状況だ。これに関連して、「韓国政府における金与正氏のカウンターパートは誰か」という報道陣の質問に対し、大統領室の関係者は「(金与正氏は)対南・対外総括なので、韓国で言えば統一部と国家情報院(韓国の情報機関)の機能が混じったものと見ることができる」としつつ、「(カウンターパートは)統一部次官くらい」と答えた。

李竜洙(イ・ヨンス)記者

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  • ▲写真=朝鮮中央テレビのキャプチャー

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