韓国製の電気自動車、米国で補助金支援対象から除外(下)

■米EV市場2位の現代自、追い上げにブレーキ

 現代自動車の今年上半期の米国市場におけるEVシェアは、テスラ(70%)に次ぐ2位(約9%)だった。テスラが圧倒的ではあるが、アイオニック5やEV6などの主要モデルがコストパフォーマンスの良いEVとして好評で、米フォード、ドイツのフォルクスワーゲンなど有力メーカーを抜いた。現代自は7月までにEV約4万台を米国に輸出した。しかし、現代自は補助金の対象から除外されたことで、EVの価格競争力で後れを取ることになり、シェア拡大にもブレーキがかかりそうだ。


【図】今年上半期の米EV市場シェア

 例えば、現代自が今年(1~7月)に米国で1万5000台以上を販売したアイオニック5の販売価格は、補助金を除くと約4万ドルだ。 同じ性能とランクで競合するフォード「マスタングマッハE」の価格は4万4000ドルで、これまでは現代自が500万ウォン以上安かった。しかし、今後はマスタングマッハEは引き続き補助金が受けられるため、同モデルの実質購入価格は3万6500ドルとなり、アイオニック5より450万ウォンほど安くなる。

 さらに、米国は累計20万台に制限してきたブランド当たりのEV補助金支給限度条項も廃止する。現在テスラとGMはEVを既に20万台以上販売しており、今年下半期の購入者は補助金を受けられない。しかし、来年からテスラとGMは「20万台」の上限に関係なく、補助金が支給される。EV業界をリードするテスラやGMなど米国メーカーの地位がさらに強まる可能性が高い。

■来年からは電池にも条件

 来年からは韓国の電池大手3社(LGエナジーソリューション・SKオン・サムスンSDI)も打撃を受ける可能性が高い。バッテリーの生産地と原材料調達に対する規制が適用されるためだ。インフレ抑制法によると、来年からEV補助金7500ドルの半分(3750ドル)を受け取るためには、バッテリーの重要素材(リチウム・ニッケルなど)を米国または米国と自由貿易協定(FTA)を結んだ国から調達しなければならない。また、残りの半分の補助金を受け取るには、バッテリーの主要部品(電極材料など)のうち、北米生産分の割合が50%以上でなければならない。2024年からは中国製電池部品、25年からは中国産電池用鉱物の使用が全面的に禁止される。

 韓国大手3社の電池が米政府の基準を満たさなければ、そうした電池を使用するEVは来年から補助金支給対象から脱落するか、補助金が減額される。このため、韓国の電池メーカーは米国工場の完成を急ぎ、鉱物・素材のサプライチェーンで対中依存度を最小化する必要がある。3社はGM・フォードなど主な自動車メーカーと電池工場10カ所以上の建設を進めているが、主要工場の完成時期は23~25年だ。瑞靖大のパク・チョルワン教授は「現代自は北米での生産という問題が解決される25年まで不利な競争環境に置かれることになる。米国の自動車メーカーが中国のサプライチェーンから逃れられない韓国電池3社の製品をパナソニックなど日本製品に切り替える可能性もあり、産業界と外交上の力を総動員しなければならない状況だ」と指摘した。

イム・ギョンオプ記者

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