【9月6日付社説】ウォン安で短期対外債務急増、「安全ベルトしっかり締めろ」という警告だ

【9月6日付社説】ウォン安で短期対外債務急増、「安全ベルトしっかり締めろ」という警告だ

 米国の金融引き締め政策でドル高が加速し、ウォン相場が連日下落している。5日のウォン相場は13年5カ月ぶりに1ドル=1370ウォンを割り込むウォン安となった。ウォンは対ドルで過去1年間に18%(214ウォン)も下落したことになる。ウォン安が急激に進んだのは、1998年の通貨危機、2008年の世界的な金融危機の当時以外には例がない。

 最近の急激なウォン安は世界的なドル高によるもので、韓国だけの問題ではない。他の主要通貨も対ドルで劣勢を免れずにいる。しかし、年初来の下落幅(12%)は主要31通貨で8番目に大きい。韓国経済がそれだけ対外環境の変化に弱いことを示している。

【表】韓国の外貨準備高に占める短期対外債務の割合推移

 輸出やエネルギーへの依存度の高い韓国経済は、コロナ長期化、ウクライナ戦争、中国の景気低迷などによる世界貿易の低迷、原材料価格急騰の衝撃が特に大きい。 年初来8月までのエネルギー輸入額(185億ドル)が前年同期比で92%急増したため、8月までの貿易赤字が247億ドルとなり、過去66年で最高を記録した。為替当局が貴重な外貨準備高をつぎ込み、為替防衛に乗り出しているが力不足だ。

 償還期限が1年以下の短期対外債務の割合が10年ぶりに外貨準備高の40%を超えたことも軽視できない。韓国の一般投資家による海外への株式・債券投資が増え、彼らにドル資金を供給するために銀行が海外からの短期の借り入れを増やしたことに伴うものだ。無論韓国の外貨準備高は4000億ドルを超え、対外債務よりも対外資産が多いため、通貨危機を心配する状況ではない。だが、ウォン急落は物価を上昇を招き、弱者階層の生活苦に拍車をかけ、外国人の投資資金流出につながり、金融不安を触発しかねないという点で経済の「危機警報」と見るべきだ。

 米国は当面、利上げを継続する方針を明らかにしている。ウォン安を制御するためには、韓国も米国に追随し、利上げを行わざるを得ない状況だ。エネルギー需要が大幅に増える冬季には貿易赤字はさらに拡大する可能性が高い。こうした条件での無理な為替防衛は、貴重なドル資産を浪費するだけとなりかねない。ドル高によるドル高・高金利・物価高が当分続き、利上げサイクルが終わるまでは、全ての経済主体が苦痛に耐えなければならないことを示している。政府と韓国銀行は最高の警戒心で緊密な政策協力を通じ、外国為替・金融市場の安定策を探るべきだろう。

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