浮上する新大久保、沈む原宿…韓流が変えた日本の繁華街

 原宿は1970年代後半から、流行に敏感な日本の若者が集まる街だった。過去50年近く、ここは日本の若者とファッションの象徴にして、心臓部だった。原宿に集まる日本の若者たちは、華麗な装いと独特のメークが特徴だった。90年代前半には、日本の芸能人自ら原宿にオープンした店舗の数がおよそ50カ所に達していた。以後、原宿は若者の街と呼ばれ、東京はもちろん日本全国の流行を先導した。日本の高校生の代表的な修学旅行地で、東京にやって来た観光客が訪れる必須の旅行地だった。ところが2020年のコロナ・パンデミックで観光客が減り、高い賃料に耐えられなかった小さなテナントが店を閉じ始めた。こうした状況で韓流が日本社会を席巻し、決定打を与えた。ファッション専門誌「WWD」によると、若者のためのカジュアルな店舗が多いほど空きが深刻で、明治通りは7.2%、竹下通りは14.2%、表参道近くのキャットストリート北側は26.1%まで空き店舗が増えた。

 逆に、2019年末から『愛の不時着』『イカゲーム』『梨泰院クラス』などの韓国ドラマや、Kポップの歌手が日本で大きな人気を集めるようになり、若者が新大久保に集まり始めた。かつては主に在日韓国人や一部の日本人が訪れる場所だったが、今では東京最大の繁華街の一つに浮上した。こうした変化は、わずか2-3年の間に発生した。2018年にガールズトレンド研究所が女子高生を対象に実施したアンケート調査では、「好きな街、行ってみたい街」として原宿が41.7%を占めて圧倒的1位になり、新大久保は7%に過ぎなかった。ところが2020年末にマーケティングメディアのSORENAが実施した調査では、渋谷(16.8%)に次いで新大久保(16.2%)が2位に上がった。原宿は3位に後退した。SORENAは「新大久保が、数十年にわたり女子高生から絶対的な人気を集めてきた原宿を上回った」とし「食べ歩き、コスメ、ファッションなどが日本の若者のSNS(交流サイト)関連の感性とうまく合った」と分析した。

 新宿韓国商人連合会の調査によると、今年7月現在、新大久保地域の韓国店舗は634カ所。2017年当時の396カ所から、わずか5年でおよそ60%増えた。同連合会側は「コロナ問題にもかかわらず、むしろ店舗数が増えていて、繁華街が拡大した」とし「新大久保で人気を確認した後、日本全国へ直接進出する店舗も増えている」と説明した。また「東洋経済」誌は「新大久保が新たな文化発信地になっている」とし「若い女性だけでなく幅広い世代から人気を集めている」と報じた。

東京=チェ・ウォングク特派員

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