宇宙にまで拡大する米日同盟から教訓を得るべき

宇宙にまで拡大する米日同盟から教訓を得るべき

【新刊】李河遠(イ・ハウォン)著『サムライとヤンキーのクォンタムジャンプ』(博英社刊)

 昨年、韓国国内では、米国のジョー・バイデン大統領が韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と日本の菅義偉首相=肩書はいずれも当時=にそれぞれ渡した首脳会談の昼食メニューが話題だった。前者は「メリーランド特産クラブケーキ」だったが、後者はただの「ハンバーガー」だった。文大統領の支持者らは「われわれが日本外交に勝った」と持ち上げた。だが本当か。

 日刊紙のワシントン特派員、東京特派員を務めた著者は逆に、文政権の任期中、THAAD(高高度防衛ミサイル)基地問題などで韓米間の対立は深刻化した一方、米日同盟は宇宙にまで跳躍した-と評価した。2021年にバイデン大統領が就任直後、真っ先に電話をかけたアジアの国の首脳も日本の首相だった。

 著者は、故・安倍晋三元首相がゴルフ場などで当時のトランプ大統領との絆を強めつつ展開した「インド・太平洋協力」が、両国関係の「クォンタムジャンプ(別世界への跳躍)」につながったと語る。「このごろは、日本が背後で(米日同盟を)操り、引っ張っていく側面も見られる」。ひょっとすると、韓米日三角同盟において韓国だけが疎外されかねない、という警戒心を抱かせる一冊。264ページ、1万8000ウォン(約1850円)

ユン・スジョン記者

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