最も注目を集めたのはエマニュエル・マクロン仏大統領夫妻だ。ロンドンの街を歩いていき、弔問したからだ。英タブロイド紙などによると、銃器を持つ警護員を連れてはいたものの簡素で目立たなかったため、マクロン大統領だと気付いた人と気付かなかった人は半々だったという。
ジョー・バイデン米大統領夫妻は米大統領専用の防弾リムジン「ビースト」に乗ってウエストミンスターに到着した。バイデン大統領は今回の訪英期間中「ビースト」を利用し続けることになる。これはほかの首脳より暗殺のリスクが大きいためだというのが両国政府の説明だ。
しかし、各国の国王もバスに乗って一緒に移動する間、特別待遇を受けるため、先週から各国で英政府に対して不満の声が上がっていた。英国のある官僚は米紙ワシントン・ポストに「各国の首長たちの特別要請をすべて断ることはできないが、十のうち九つは断られる」と語った。
このほかに、18日に女王のひつぎがあるウエストミンスター宮殿を訪れて弔問したのは、日本の徳仁天皇、デンマーク国王マルグレーテ2世、スペイン国王フェリペ6世、スウェーデン国王カール16世グスタフなど各国王室をはじめ、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長、シャルル・ミシェル欧州理事会議長、ジャイール・ボルソナーロ・ブラジル大統領、アイルランドのマイケル・ヒギンズ大統領とミホル・マーティン首相、バングラデシュのシェイク・ハシナ首相ら各国の首長たちだ。
ローマ教皇フランシスコの代理として派遣された教皇庁外務長官ポール・リチャード・ギャラガー大司教とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の妻オレーナ・ゼレンシカ夫人もウエストミンスター・ホールに姿を見せた。中国の王岐山国家副主席は当初、英議会側から議会の建物に入ることができないという理由で弔問が不許可になったという報道があったが、この日は特に問題なく外交使節として女王のひつぎがあるホールを弔問のため訪れた。
これより前、英国王を君主とする国の行政首長であるオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相、カナダのジャスティン・トルドー首相らはほかの首脳より早くロンドンに到着し、弔問を終えた。
キム・ムングァン記者