【コラム】世界化を率いた米国が自由貿易を揺るがしている

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 現代自動車と起亜は水素自動車に足を縛られ、電気自動車(EV)で出遅れたと懸念されていたが、特有の機動力と粘り強さで今年はサプライズ成長を見せた。今年上半期、米国での電気自動車販売台数が昨年に比べ4.17倍に急増し、テスラに次ぐシェア2位に浮上。アイオニック5、EV6など新車が発売されるたびに現地メディアと市場評価機関による高評価が続いた。ブルームバーグは今年6月、「ごめん、イーロン·マスク。現代自動車が静かにEV市場を掌握」と題する記事で、「今や最もホットなEVは現代自から発売される。現代自はわずか数カ月でテスラの過去10年間の販売実績に追いついた」と絶賛した。マスク氏も自身のツイッターに「現代自はかなりうまくやっている」とコメントした。

 しかし、北米で生産していないEVについて、最大7600ドル(約108万円)の補助金支給を中止するインフレ抑制法が米国で施行され、現代自は成長にブレーキがかかる危機に直面している。フォルクスワーゲン、ボルボ、日産など他社は、北米生産モデルが補助金対象として生き残ったが、韓国でEVを生産、輸出する現代自は該当モデルが一つもない。さらに、現代自グループが100億ドルを超える対米投資計画を発表したにもかかわらず、何の断りもなく、電撃的に新法が施行されたことについて、「不意打ちに遭った」という反応も聞かれる。

 半導体業界も米国の半導体支援法の中国投資制限条項に頭を悩ます。同法には「米政府の支援を受ける企業は今後10年間、中国に先端工場を設けることができず、低価格半導体工場を増設する場合にも中国市場だけで販売しなければならない」という強硬な条項が存在する。 一言で言えば、中国で半導体の追加投資をするなということだ。中国の習近平国家主席のルーツである陝西省の西安にNAND型フラッシュメモリー工場を保有するサムスン、江蘇省無錫市に主力のDRAM工場を置くSKハイニックスはいずれも困難に直面した。昨年末、米インテルが中国に建てたNAND型フラッシュメモリー工場を90億ドルで買収したSKハイニックスの周辺からは、インテルが米当局の規制の動きを事前に察知し、中国工場を売却したのではないかという話まで出ている。

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