【9月26日付社説】釜山入港の米空母までの距離を計算してミサイルを発射した北朝鮮

 北朝鮮が25日午前、平安北道泰川から東海上に弾道ミサイル1発を発射した。これは今年6月に短距離ミサイル8発を発射して以来、112日ぶりのことだ。米海軍原子力空母「ロナルド・レーガン」を中心とする船団が5年ぶりとなる韓米合同演習のため釜山に停泊中の状況で発射されたもので、いっそう注目が集まっている。北朝鮮版イスカンデル(KN-23)と推定されるミサイルは約600キロメートル飛んだ。これは発射地点と推定される泰川飛行場からロナルド・レーガン空母船団が停泊中の釜山海軍作戦司令部埠頭(ふとう)までの距離620キロメートルとほぼ一致する。発射方向さえ変えれば、米空母停泊地を火の海にすることができると脅したのだ。有事の際、釜山は米国の増員戦力が集結する中核的要衝地であることも計算に入れてのことだろう。

 北朝鮮がミサイルを発射する目的は複合的であるため、どれか一つの理由だと断定するのは難しい。だが、挑発の時期を調べる必要はある。新年早々から1-2週間に1回のペースで挑発してきた北朝鮮だが、最近目に見えておとなしかった。差し迫っていると言われていた7回目の核実験ボタンはまだ押されておらず、約4年ぶりに先月正常化された韓米合同演習の時も特別な動きは見せなかった。習近平中国国家主席の3期目続投が確定する第20回党大会を目前にしている中国が北朝鮮に挑発を自制するよう要請したためだ、というのが定説だ。こうした状況で、ロナルド・レーガンが原子力潜水艦・巡洋艦・駆逐艦などを引き連れて5年ぶりに釜山に入るや、4カ月ぶりに再び挑発行為に出た。

 北朝鮮のKN-23は変則軌道で迎撃が難しいだけでなく、戦術核も搭載できる。北朝鮮版ATACMS(KN-24)、超大型放射砲(KN-25)などと混ぜて撃つと、韓米ミサイル防衛網を無力化できる。これまで平安北道の鉄山・亀城・義州などから発射していたのとは違い、初めて泰川から発射した。泰川から釜山までを一直線で描くと、韓国の慶尚北道星州にある終末高高度防衛ミサイル(THAAD)基地付近を通過するということも計算したのだろう。

 韓国軍当局は北朝鮮の咸鏡南道新浦沖で新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射準備の動きをとらえるなど、北朝鮮が追加で挑発行動を起こす可能性に注目している。挑発しようという北朝鮮の考えをくじくには、懲らしめる能力が圧倒的であることを示すのが最善だ。26日に始まるロナルド・レーガン空母船団との合同演習を支障なく実施するなど、韓米連合防衛態勢維持にすきがあってはならない。

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  • ▲北朝鮮が今年1月、列車で発射したKN-23弾道ミサイル。炎を吹き出して上昇している。写真=聯合ニュース

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