韓国与党幹部「MBCがうそ字幕を付けて野党が拡散、狂牛病騒動と全く同じ仕組み」

　韓国与党・国民の力の金杏（キム・ヘン）非常対策委員は29日、「MBCは尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領が言ってもいない言葉に字幕を付けた上、大統領発言映像はエンバーゴ（報道猶予）解禁前に既に流出させていた」「野党が主張する外交惨事ではなくメディア惨事だ」と述べた。金杏委員は同日、朝鮮日報のユーチューブ公式チャンネル『ペ・ソンギュ、ペ・ソビンの政治パンチ』に出演し、「MBCは事実と異なるうそ字幕を付け、野党・共に民主党の補佐陣らはこの動画をインターネット上でばらまいた」「狂牛病（牛海綿状脳症〈BSE〉）についてMBCがねつ造し、野党が政治的（な問題）に拡大させた狂牛病問題の時と同じように仕組まれたもののようだ」と言った。

【写真】MBC抗議訪問に乗り出した与党「国民の力」

　金杏委員は「MBC幹部が部長や第一線の記者を差し置いて、自ら編集者に直接指示して字幕を作ったとのことだ」「これは報道機関の仮面を付けたフラクション（身元を隠して他組織に潜入・活動すること）政治」と批判した。また、「字幕を誰がどのように作ったのかを明らかにするように言ったところ、MBCは『言論弾圧だ』『批判するメディアに猿ぐつわをはめようとしている』と言い張っている」「これは取材源の保護や取材の自由とは何の関係もないことなのに、なぜ制作の経緯を公表できないのか」と批判した。

　さらに、同委員は「野党は尹大統領がすることについて、いちいちあら探しをして足を引っ張っている」「その胸の内は、尹大統領を弾劾して引きすり下ろそうということだ」と言った。その上で、野党が朴振（パク・チン）外交部長官に対する解任建議案を通過させようとしていることについて、「ともすれば解任建議をしてから弾劾すると言っているが、大統領選挙に不服だったという意味に聞こえる」「野党は（尹大統領の妻）金建希（キム・ゴンヒ）夫人の服やブローチなどを問題にしているが、（文在寅〈ムン・ジェイン〉前大統領の妻）金正淑（キム・ジョンスク）夫人の服代はどれくらいなのか聞きたい」「金正淑夫人は国のお金で服代に一体いくらお使いになったのか。誰も見られないように大統領記録物に指定してお隠しになるなんて」と反問した。

　また、同委員は「ユ・スンミン元議員は尹大統領がうそをついたと既成事実化し、大統領を裸の王様扱いした」「尹大統領が『第1号党員』であるのにもかかわらず、信じないというなら、ユ・スンミン元議員は党員資格がないということだ」とも述べた。

ペ・ソンギュ論説委員