韓国の大学を退学した外国人留学生1万335人、7割は不法滞在者に

 韓国の大学に留学しに来たものの退学し、本国に戻っていない不法滞在者がこの4年間で5倍近く増えていることが調査で分かった。各大学では14年間続く授業料凍結による財政難を解消しようと、外国人留学生増員に積極的に乗り出している状況にあるため、留学生に対する管理責任を強化すべきだと指摘する声が上がっている。

 国会教育委員会のミン・ヒョンベ議員=無所属=が月28日、教育部と法務部から受け取った資料によると、韓国の大学に留学したものの学業を放棄した外国人は昨年末1万335人で、このうち不法滞在者として韓国国内にとどまったのは6947人に達したとのことだ。元留学生の不法滞在者は2018年は1419人だったが、2019年(2883人)、2020年(4692人)と毎年増えている。

 新型コロナウイルス流行で韓国に外国人労働者が入りにくくなった状況も相まって、留学や語学研修を不法就労の経路として利用した事例が相当数あると政府ではみている。教育部関係者は「言葉の壁がある外国人留学生たちは新型コロナ流行期間中のリモート授業に適応が難しく、留学をあきらめたものの、帰国便が確保できずに本国に戻れなかったケースも一部あるとみられる」と話した。

 国別ではベトナムから来た元留学生の不法滞在者が全体の65.2%(4531人)と最も多かった。以下、ウズベキスタン14.4%(1001人)、モンゴル7.0%(488人)、中国4.2%(292人)の順だった。ミン・ヒョンベ議員は「外国人留学生の不法滞在は犯罪につながる危険性があると同時に、留学生に対する否定的な認識が広がる恐れもある」「大学が不法滞在者養成所にならないよう、外国人留学生管理案を整えなければならない」と語った。

キム・ウンギョン記者

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