韓国でこのマークを見掛けたら「高齢者が運転中」

韓国でこのマークを見掛けたら「高齢者が運転中」

 「人目も気になったが、譲ってもらえる回数が増えて満足」

 慶尚南道昌原市在住のチョン・チェソプさん(75)は、今年7月から車の後部ガラスに「シルバーマーク」のステッカーを貼り始めた。このステッカーには、老夫婦の絵と共に「配慮・譲り合い」といった文字が書かれてある。「初心者運転」「子どもが乗っています」と同じように、ドライバーが高齢者だということを周囲に知らせ、未熟な運転でも理解してくれるよう求める意味合いが込められている。チョンさんは、町内の住民センターで無料配布されているステッカーを受け取ったものの、最初は貼るのをためらったという。「高齢者が運転しているからといってステッカーまで貼るというのは、まるで自慢しているようで気が引けた」と言うチョンさんは「ステッカーを貼って以降、気のせいか、道を譲ってもらえるケースが増えたようで、今は同年代の知人たちにも勇気を出して貼ってみるよう勧めている」と笑みを浮かべる。

 車に「シルバーマーク」を装着する高齢者ドライバーが増えている。昔は全国の自治体で70-75歳以上の高齢者を対象に「高齢運転者ステッカー」を製作し、配布したこともあったが、2018年からは道路交通公団も公式的に「スマイル・シルバーマーク」という制度を導入。運転適性検査を受けた人を対象にステッカーを無料配布している。両親が事故を起こすのではないかと心配する子どもたちが購入し、両親の車に貼り付けるケースも多く、街中でも販売されているのをよく見掛ける。

 高齢化が進むにつれ、高齢者ドライバーによる交通事故が急速に増え始めたためだ。警察庁によると、65歳以上のドライバーによる交通事故は、2017年の2万6713件から昨年は3万1841件へと、約19%増えた。同期間、64歳以下のドライバーの交通事故が2017年の18万9622件から17万1289件へと、むしろ減少したのとは対照的だ。9月11日には、ソウル市鍾路区でSUV(スポーツタイプ多目的車)を運転していた60代のドライバーがバス停に突っ込み、11人が負傷した。

 大邱市に住むヤン・ヒウォンさん(42)は、74歳の父親が駐車場で出口を見付けられずにいたところ、若いドライバーに不満を言われたという話を聞き、父親にシルバーマークの装着を提案した。ヤンさんは「若い頃は運転のうまい父だったが、今では一人で運転するという話を聞いただけでも不安」とし「事故というものは、一人だけが気を付けてみたところで、起きるときは起きてしまうもので、父の安全のためにもステッカーを貼った」と語った。大林大学自動車学科のキム・ピルス教授は「シルバーマークの装着は、高齢者ドライバーが事故を未然に防ぐ上で、最もコストが安い予防法」とし「規格が統一されたステッカーを配布して、可読性を高めれば、さらに大きな効果が期待できるだろう」と説明した。

キム・フィウォン記者

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