老いる韓国中小企業のCEOたち、60代以上が12万人…家業の後継ぎは年間100件止まり

老いる韓国中小企業のCEOたち、60代以上が12万人…家業の後継ぎは年間100件止まり

【韓国中小企業の相続を阻む足かせ】 厳しい相続規制、途絶える中小企業

 韓国の繊維メーカー「コウォン・ニット」のコ・ヘジン代表(37)は2013年、父親が突然亡くなり、会社を継ぐことになった。家業相続控除の申請後7年半の間、雇用・資産維持などの事後管理義務をなんとか順守してきたものの、2020年にコロナ禍へと突入した。コロナにより大打撃を受けた生地産業は輸出注文が相次いで途絶えた。コ代表は「10年間、従業員の雇用を維持しなければならないが、会社のやり繰りがあまりにも困難で、減らすほかなかった」と苦しい内情に触れた。結局、家業相続控除基準を逸脱したコ代表は、相続税を支払うために家を売り、銀行の借り入れまで申請した。コ代表は「コロナ禍で会社経営がとても大変で、個人の資金までも注ぎ込んだが、相続税まで重なった。こんなことになるのなら、いっそのこと事業を相続するんじゃなかったと今では後悔している」と肩を落とす。

■老いる中小企業、60代以上のCEOは11.8万人、70代も約2万人

 家業相続のための条件が厳しいため、家業相続控除を利用する企業も少ない。コ代表のように事後管理義務を遂行することができず、相続税を再び追徴されるケースも12.3%に上っている。企業の相続が容易でないため、中小企業の代表らはますます高齢化している。中小ベンチャー企業部(日本の省庁に当たる)によると、2010年までは中小製造会社代表の平均年齢は50.6歳だったが、20年には54.9歳となった。特に60歳以上が占める割合は2010年の13%から20年には30.7%へと2倍以上に膨らんだ。中小のサービス・製造業へと範囲を拡大すると、60代以上のCEO(最高経営責任者)は11万8000人、70代以上は2万1500人に上る。中小企業の経営者の間では「今のように1年に100件しか家業の相続が成立しないとすれば、70代のCEO全員が家業の相続を終えるためには、今後200年あっても足りない計算」という笑うに笑えない冗談が飛び出すほどだ。

 蔚山にある年商100億ウォン(約10億3000万円)の自動車メッキ会社を運営しているB代表(37)は、家業を相続しない方針だ。今年66歳になる創業者の父は、まもなく退職する予定だが、B代表は相続を受けずに新たな事業へと着手する計画だ。B代表は「事前贈与を通じて会社を大きく育てたいが、税金の負担があまりにも大き過ぎるため、諦めるほかなかった」とし「メッキ業のような3D(日本でいう3K)職種は、相続税を大幅に減らしてくれたとしても、2代目は引き継ごうとしない」という。投資コストは今後も絶えることはなく、労使問題も侮れない上、人命事故でも起きようものなら重大災害処罰法により逮捕される恐れもあるためだ。

【表】高齢化する韓国中小製造業の代表たち

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