【10月1日付社説】本当の外交惨事は過去5年間に繰り返し起きていた

【10月1日付社説】本当の外交惨事は過去5年間に繰り返し起きていた

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による先日の英国・米国・カナダ歴訪について、韓国野党・共に民主党は「外交惨事」と非難し、韓国外交部(省に相当)長官の解任決議案を一方的に成立させた。また30日には尹大統領に対し「解任決議案を黙殺すれば国民の怒りは止まらないだろう」と主張した。

【写真】英国・米国・カナダ歴訪終えた尹大統領夫妻

 今回の歴訪では確かに残念な出来事も起こった。とりわけ尹大統領の私的な会話が放送のカメラに撮影されたことは大きな問題になった。この問題について米国のハリス副大統領は韓国滞在中に「気にもとめない」とコメントした。この言葉は外交修辞かもしれないが、尹大統領の問題がもし本当に外交惨事であればこのようには言わないだろう。英国の故エリザベス女王への弔問問題も国葬に参列すれば礼を尽くしたことになる。棺の前で献花できなかった国は多かったが、これを政治争点化している国は韓国だけだろう。尹大統領が米国のバイデン大統領と会談した後に米国はインフレ削減法で韓国を例外とする方向で動いている。実際の国益で大きなプラスになる成果だ。これに対して共に民主党が指摘した問題は実質的に国益を毀損するものではなく、一般国民の関心を刺激するゴシップ性の話ばかりだ。

 共に民主党は「外交惨事」などと主張しているが、これこそネロナムブル(私がすればロマンス、他人がすれば不倫=身内に甘く、身内以外に厳しいこと)に他ならない。本当の外交惨事は実は過去5年間に何度も起こっていた。文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が3泊4日の日程で中国を訪問した際、10回の食事のうち8回は一人だった。あってはならない国の恥だ。韓国の大統領を呼びつけ、恥をかかせて手なずけようとする中国の意図にそのまま乗ってしまったのだ。文前大統領は2018年に欧州を歴訪した際、フランスのマクロン大統領に「北朝鮮に対する制裁の緩和が必要」と訴えたが、これに対してマクロン大統領は「非核化まで制裁は維持すべきだ」と完全に反論された。友好国との首脳外交であってはならない大惨事だった。翌年に国連安保理の対北朝鮮制裁委員会は制裁違反の事例を紹介する年次報告書に、文前大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が並んでベンツに乗る写真を掲載した。国連加盟国の大統領が制裁違反の現行犯と指摘されるのは初めてだ。日本と締結した情報交換協定の破棄を2019年に決定した直後、当時の韓国政府は「米国も理解している」と主張したが、その後米国政府は「うそだ」と反論した。米国との関係では想像もできない事態だった。

 また2018年12月に文前大統領は専用機のスケジュールまで変更してチェコに向かったが、その時にチェコの首脳は海外に出ていた。文前大統領が受けることになっていたカザフスタン政府からの勲章授与は突然キャンセルされ、国賓として訪問したマレーシアではインドネシア語で挨拶し、ブリュッセルで開催されたアジア欧州会議(ASEM)では団体写真の撮影時間に遅れた。これらは文在寅政権の外交惨事としてはむしろ小さい方だ。共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表は尹大統領に対し「他人の悪口を言わなかったのか」と批判したが、他でもない李代表こそ他人の悪口について言えるだろうか。何事も「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」だ。

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