【独自】韓国空軍の中心戦力F35A、飛行・特定任務不能状態が1年半で234回

 F35A戦闘機40機の飛行不能・特定任務不能状態の総発生件数は、保有機数が多い老朽機種のF4E・F5戦闘機より2倍以上も多かった。現在、F5系列の戦闘機は80機前後、F4は20機前後が実戦配備されているという。韓国空軍の資料によると、F4Eの場合、飛行不能状態は昨年1年間で13件、今年上半期は13件発生し、特定任務不能状態はいずれも0件だった。F5は飛行不能状態が昨年20件、今年上半期8件、特定任務不能状態は昨年38件、今年上半期4件だった。韓国軍関係者は「どの機種でも部品の問題などで異常が発生し得るが、F35Aは特にその程度が深刻だということが明らかになった」と語った。

 主な原因としては、F35配備初期に必要な修理・付属品を事前に確保できなかったことが挙げられる。韓国空軍の関係者は「F35自体、運用を始めてからまだ年数が浅い最新機種なので、大小の問題が毎回発生し、これを補完しなければならない状態」だとし「そのせいで関連の修理・部品の把握と申請、そして調達の過程に時間がかかることは避けられない」と語った。

 韓国空軍内外では、F35Aはキルチェーンの中心戦力であるだけに、稼働率が落ちないように格別な管理が必要という指摘がなされている。実際、こうした異常判定によりF35戦闘機は短くて数日、長いと120日以上も飛行または急降下爆撃作戦・射撃訓練など特定任務の遂行ができなかったことが分かった。飛行不能判定により各戦闘機は昨年中、平均して12日間飛行ができなかった。部品交換などで正常に戻るのに平均12日かかったことを意味している。一方、特定任務不能状態の判定を受けてから正常に戻るのには、昨年1年間で平均129日かかっていた。なお今年上半期は、平均24日間、特定任務の遂行が制限されていたことが分かった。

 「国民の力」のシン・ウォンシク議員は「F35Aは老朽戦闘機問題を解消し、対北戦力を強化するために巨額の予算を投じて配備した機体」だとし「北朝鮮の核・ミサイルの脅威が高度化しているのに、中心戦力が管理不十分できちんと稼働できないということがあってはならない」と語った。

盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者

【図】韓国空軍主要戦闘機の飛行・任務不能状態発生現況

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  • ▲F35Aステルス戦闘機。2022年3月25日。/写真=韓国国防部提供
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