【独自】文在寅政権から月120万ウォン受け取った芸術家たち…活動は朴正熙風刺展示・民主労総集会参加

 文在寅政権の支援を受け、企業や機関に派遣された芸術家が朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領を風刺する展示への参加、全国民主労働組合総連盟(民主労総)集会での支持発言、同僚芸術家の結婚式出席などの名目で月120万ウォン(約12万5000円)の活動費を受け取っていたことが分かった。国民の力は「芸術家の職業力強化という本来の趣旨に合わない不適切な活動に対し、全く管理・監督がなされていなかった」と批判した。

 国民の力の金承洙(キム・スンス)国会議員が16日、韓国芸術家福祉財団から提出を受けた「芸術家派遣支援事業活動報告書」によれば、民族問題研究所光州支部に派遣された芸術家5人は昨年10月26日、「親日清算に絶好の日」と題するの展示行事に参加した。5人は報告書に「10月26日は親日清算に絶好の日である『タンタン節』を記念し、民族問題研究所と光州の芸術家らが安重根(アン・ジュングン)義士の銃に伊藤博文が倒れ、金載圭(キム・ジェギュ)義士の銃に独裁者が処断された日を共に記憶した」と記した。タンタン節の「タンタン」は銃声の擬声語で、独立運動家の安重根による伊藤博文暗殺(1909年)や金載圭元中央情報部長による朴正熙元大統領射殺(1979年)が同じ10月26日だったことからそう呼ばれている。

 問題の行事は光州民族美術人協会所属の作家10人の絵画、彫刻が展示される行事だったが、派遣された芸術家が行事でどんな役割を果たしたのかについては記載がなかった。芸術家福祉財団は、活動報告書に対して特別な措置を取らず、活動費の支給を承認したという。

 民主労総の集会で支持発言を行ったことを活動報告書に記載し、活動費を受け取った事例もあった。2020年に民主労総ソウル一般労組に派遣された芸術家らは活動報告書に「蘆原区サービス工業団地の集会に参加した」とし、「途中参加してステージに上がり、芸術家として、現在の状況について短い支持発言を行った」と記した。

 同僚芸術家の結婚式に出席したことを芸術活動として報告した例もあった。2020年に民主化運動記念事業会に派遣された芸術家らは同僚の結婚式に参加したことを派遣活動として記載した。問題の結婚式に出席した芸術家4人のうち2人は、結婚式出席を除けば活動日数と活動時間が不足していたにもかかわらず、特に制裁もなく活動費を受け取った。

 芸術家福祉財団は毎年150件ほどいい加減な活動を行う芸術家に警告を発しているが、特に活動内容について問題視したり、警告措置を下したりした例はないという。財団は毎年芸術家1000人余りを選抜し「芸術家派遣支援事業」を行っており、活動費として1人当たり月120万ウォンを支給している。

 金承洙議員は「活動報告書を見れば野生花の採集、歴史探訪など個人的な活動・趣味生活に関するものも多数ある」とし、「芸術活動と関係のない活動に対する制裁手段を設けるべきだ」と指摘した。

キム・スンジェ記者

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