【独自】5年間脱原発を叫び続けた文在寅政権、再生可能エネルギー分担金未納で世界に赤っ恥

 任期中に脱原発を叫び、再生可能エネルギー政策に集中した文在寅(ムン・ジェイン)政権が2020年に予算不足を理由に国際再生可能エネルギー機関(IRENA)に支払うべき分担金を2億7000万ウォン(約2830万円)を拠出できなかったことが18日までに分かった。文在寅政権は1年後に納付したが、前年度の未納金を賄うため、21年に支払うべき別のエネルギー分担金を完納できなかった。韓国政府は国際社会との約束を2年連続で守れなかったことになる。世界10位の経済大国の地位にふさわしくない恥ずかしい事態だという指摘が出ている。

■予算不足を理由に2年連続で分担金未納

 韓国政府によると、エネルギー監督官庁である産業通商資源部は、文在寅政権時代の20年、IRENAに納めるべき分担金5億7000万ウォンを全額払えず、半分の3億ウォンだけを拠出した。残りの2億7000万ウォンが未納となり、1年後に21年の分担金と共に拠出した。

 韓国政府はIRENAをはじめ、加盟している国際エネルギー機関(IEA)、国際エネルギーフォーラム(IEF)、 東・東南アジア地球科学計画調整委員会(CCOP)などのエネルギー関連国際機関に毎年、規定に従って分担金を拠出している。2011年に設立されたIRENAは、154カ国が参加する世界最大規模の再生可能エネルギー専門国際機関だ。韓国政府は年1回開かれる総会と年2回開催される理事会・下部委員会に参加している。

 IRENA分担金未納について、産業通商資源部は「分担金引き上げと為替レート変動にともなう予算不足で一部未納が生じた」とし、「IRENA側と協議し、未納分を来年度に納付した」と説明した。韓国の21年のIRENA分担金は前年度の未納分を含め、計7億6300万ウォンだった。

 問題は文在寅政権が昨年の予算で前年の未納金問題を解決したため、昨年IEAに拠出すべき分担金でも未納金が発生したことだ。資金繰りの過程で2年連続で問題が生じたことになる。韓国の昨年のIEA分担金は14億6000万ウォンで、未納金は300万ウォンだ。未納分まだ拠出されていない。産業通商資源部関係者は「年内に未納分を全て支払う予定だ」と話した。

■先進国入りしたと言いながら、エネルギー外交で恥

 韓国政府が毎年主なエネルギー国際機関に拠出する分担金は金額こそ大きくないが、国際社会と結んだ約束という意味で誠実な拠出が要求される。国家の信頼と直結する部分だからだ。また、加盟国として分担金を拠出する行為自体が気候変動と炭素中立をはじめ、最近急浮上したエネルギー供給網などエネルギー関連の国際議論で韓国が発言できる基礎となる。

 しかも、韓国は発展途上国時代を経て先進国入りを果たした状態だ。国格を考慮しても、2年連続で分担金の未納が発生したのは好ましくないとの指摘が出ている。特に文在寅政府が任期中に強調した再生可能エネルギー分野で未納金が発生したことも、言行不一致と解釈せざるを得ない。

 政府周辺からは予算が不足したという産業通商資源部の弁明も納得し難いとの声が聞かれる。韓国の国家財政法と予算総則などによれば、国際負担金が不足する場合、他の費目からの転用を容認しているためだ。政府がしっかり配慮していたならば、未納金の発生を事前に防ぐことができたことになる。政府高官は「他の事業の予算の残りを活用する道が開かれていれば、予算転用は難しくない」と話した。

世宗=チョン・ジュンボム記者

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