【10月26日付社説】常識外のことを暴露するならば、徹底的に確認するのが常識だ

 韓国野党・共に民主党の広報を務める金宜謙(キム・ウィギョム)議員はこのほど、7月20日未明にソウル・清潭洞の高級バーで尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領、韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官、(法律事務所)キム・アンド・チャンの弁護士30人が酒席を共にしたと主張した。金議員は国会法制司法委員会で韓長官に質問し、「警護員もおり、3時間歌って遊び、(歌謡曲の)『冬柏(トンベク)アガシ』は尹大統領が歌った」という録音ファイルも流した。

【表】共に民主党が抱える「金宜謙リスク」

 それは民主党寄りのユーチューブチャンネルが同日公開した内容だった。そのチャンネルはそのバーがどこなのかも明らかにできなかった。そして、最初に情報提供したという女性に接触を試みたが、連絡が付かなかったとした。当時、酒席にいたというイ・セチャン元自由総連盟総裁権限代行との電話だとして公開した録音にはまるでそんな酒席があったかのように解釈できる部分もある。しかし、イ氏は大統領とそうして会う間柄でもないという。イ氏は「でたらめな話であり小説だ」と話している。

 このユーチューブチャンネルの主張は一般の常識に合わない。現職大統領と法務部長官が弁護士30人とソウル中心部に集まることからして非常識だ。人数が多すぎる上、警護で目立つため、すぐにうわさになったはずだ。弁護士「30人」を通じても話が広がっただろう。その法律事務所はあきれているという。韓長官は体質的に酒を全く飲めず、酒席にもあまり行かないことが広く知られている。国会議員ならば、このユーチューブチャンネルのように常識に合わず、首をかしげたくなる主張については、徹底的に確認した上で、国会で質疑すべきだ。

 しかも、そのユーチューブチャンネルは最近、韓長官を1カ月ほど尾行して摘発され、捜査を受けている。その前身である「開かれた共感テレビ」は根拠なく「金建希(キム・ゴンヒ)大統領夫人はホステスだ」という話をつくって広めた。そんな前歴があるユーチューブチャンネルならば、金議員はさらに確認すべきだった。しかし、その内容を真に受けて暴露した。

 大統領室は「当日の大統領の動静にその場所は含まれない」とし、「あり得ない話」だと言っている。韓長官は「店があるという場所から半径1キロにも行ったことがなく、もし行っていたとしたら、全て明らかにする」と言っている。ところが、金議員は大統領室が謝罪を要求すると「確認されていないことなので質問した」と回答した。人の顔に泥を塗っておいて、よくそんなことが言えるものだ。

 金議員は先ごろも、「韓長官が野党の女性議員を執拗に追いかけ、握手する場面を演出した」と批判したが、事実とは全く違っていた。金議員は韓長官が李在明(イ·ジェミョン)代表を狙った捜査のために米検察当局を訪問したとも主張したが、根拠は一つも示せなかった。それでも謝らなかった。今度は真偽を明確にし、いずれにせよ公職から退くべきだ。

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  • ▲左から金宜謙議員と韓東勲法務部長官。/NEWSIS(国会写真記者団)

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