【コラム】日本の極右にも及ばない共に民主・李在明代表の歪曲扇動

 先の韓国大統領選挙の期間中、当時与党の革新系「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表を見ていて感心した瞬間がある。同党の大統領候補だった李代表が外交ブレーンとして魏聖洛(ウィ・ソンラク)元ロシア大使を起用したというニュースが伝えられたときだ。外交官試験13期出身の魏・元大使は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代に外交通商部(省に相当)北米課長、李明博(イ・ミョンバク)政権時代に次官クラスの韓半島平和交渉本部長を務めた。外交官や記者の間でも、バランスの取れた実力派外交官だとの評が中心だった。迎え入れの過程を振り返ってみると、どの陣営にも入る気がなかった魏・元大使は、往十里に構えたオフィステル(事務所を兼ねた住居物件)の部屋で研究活動に専念していた。そんなとき、全く面識のない李代表から電話がかかってきたという。最初は拒絶したものの、三顧の礼は拒み難かった。何より、魏・元大使が李候補の陣営に合流した後、メディアのインタビューでも明らかにしたように、李代表自身が「終始一貫して『実用外交』を強調したのが印象的だった」という。

 魏・元大使は大統領選挙の前年、1冊の本を出した。著書で彼は「アマチュアリズム、ポピュリズム、イデオロギー・党派性、自己中心的・感情的観点、国内政治従属外交が韓国の抱える五つの外交的泥沼」だとし「この泥沼は互いに否定的影響を与え、韓国外交の先進化を阻む」と述べた。

 李代表は、自分の外交ブレーンの著書を読んでみたのだろか。最近の彼の発言を見ると、そうではなさそうだ。李代表は、9月30日に東海の公海上で韓米日連合海上訓練が行われると「極端な親日国防」「独島で旭日旗がはためく」「旭日旗が韓半島に再び掲げられかねない」といった発言を繰り返した。北朝鮮が連日、戦術核弾頭の搭載の可能なミサイルを発射して核武装力を強化している中で、北朝鮮の核に対する批判はきちんとせず、むしろ対北防衛訓練である3カ国合同訓練に、揮発性の高い「親日フレーム」を持ってきておとしめたのだ。

 しかもそれは、事実を歪曲(わいきょく)していた。訓練の地図を入手してみると、韓米日合同訓練の区域は独島から100カイリ(約185.2キロ)、日本の島根県隠岐の島からは62カイリ(114.8キロ)離れた場所だった。あえて言うなら、「旭日旗、独島にはためく」ではなく「太極旗、日本にはためく」の方が「ファクト」だったのだ。にもかかわず、複数のメディアが李代表の言葉をそのまま写し書きして拡大再生産した。

 日本にも反韓・嫌韓商売をする政治家がいる。しかし彼らは、今回の訓練を巡って「旭日旗が遂に独島にはためいた」と喜んだりはせず「なんと太極旗が日本列島にはためくとは」と憤慨することもなかった。日本の極右政治家もやらないことを、なぜ韓国の進歩陣営を代表する「共に民主党」の代表がやるのか。こんなものは、大統領選挙のときに強調していた「実用外交」ではないだろう。国会で最大の議席を持つ第1野党なら、党代表の不正疑惑で世論が不利であっても、国家安全保障に関する事案で政治的に商売する誘惑に陥ってはならない。

盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者

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  • ▲今年9月30日の韓米日対潜水艦戦訓練。/写真=韓国海軍

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