梨泰院圧死事故:「立ったまま圧死した犠牲者多い」証言複数…専門家推定の死因は「圧着性窒息死」

 29日にソウル市竜山区の繁華街・梨泰院(イテウォン)で発生した「ハロウィーン圧死事故」の犠牲者の多くは立ったまま死亡していたと伝えられた。一部の報道機関では消防当局の話として、「犠牲者たちは下敷きになって圧死したのではなく、立っている状態で押しつぶされて圧死した」と報道した。インターネット上にも「立ったまま失神した人がいた」という現場での目撃談が投稿されている。事実、あるインターネット放送運営者が事故発生時、現場からリアルタイムでアップロードした動画には、ある女性が立ったまま四方八方から押され、その圧力のために苦しくなり悲鳴を上げ、まもなく力が入らなくなったかのようにぐったりする様子がとらえられていた。

 こうしたことについて、ネット上には衝撃的に受け止める人や、信じられないという人の反応もある。一般的に圧死と言えば「転倒して下敷きになる状況」が思い浮かぶためだ。ところが、専門家らは「立ったまま圧死することはいくらでもあり得ることだ」と話す。

【写真】梨泰院の雑踏事故現場で死亡者を搬送する救急隊員たち

 ソ・ジュンソク元国立科学捜査研究院院長は30日、本紙の電話取材に「死亡者のうち、かなりの数が『圧着性窒息死』と推定される。これは、立っている状態でも転倒した状態でも、姿勢とは無関係に起こる可能性がある」と語った。人間は肋骨(ろっこつ)と肋骨の間の筋肉と横隔膜を動かして呼吸をするが、今回の事故の犠牲者たちは、立ったまま四方八方から加えられた強い圧力のため、胸郭運動に必要な空間を確保できずに死亡したものだろう、と推定しているのだ。

 ソ・ジュンソク元院長は、「もちろん、解剖をしてみるまで断言はできない。地面に下敷きになった状態で衝撃が加わり、心臓などの臓器が破裂した可能性もあるし、首の骨が折れた可能性もある」「しかし、当時の状況から推定すると、最も可能性が高い死因は圧着性窒息死だ」と語った。

 コン・ハソン又石大学消防防災学科教授の見解も同じだ。同教授は「立って挟まれたままでも強く圧迫されることがあり、圧死する可能性はある」「人が体を支えられない状況では、少なくとも自分の体重の1.5倍以上の圧力が外部から加えられているということになるが、今回の事故では狭い路地に一度に数百人が集まったため、その圧力が急激に増した」「立ったままで肋骨が折れる状況もあり得たと思われる」と述べた。

 該当の職業に就いているという認証を経た上で参加できる匿名のインターネット・コミュニティー・サイト「ブラインド」にも、「医師」で登録されている人物が同様の投稿をしている。この人物は「圧死の主な原因は臓器破裂でも腹腔内出血でもなく、単純呼吸不全だ」「呼吸空間がない状態で呼吸筋が耐えられないほどの圧力で押されれば、息ができずに窒息する」と説明した。

 このような状況を避けるにはどうすればいいのか。コン・ハソン教授は「道の端の方が荷重が最も少ないので、群集に巻き込まれたら端の方に素早く移動しなければならない」「端の方に着いたら、その場で看板や塀・壁をつかんで踏ん張るべきだ」と言った。

 そして、「転倒したら最悪の事態になる」「もし転倒したら、すぐに体を丸めて、頭や胸、体を守り、呼吸する空間を確保しなければならない」と語った。

張祥鎮(チャン・サンジン)記者 , キム・ガヨン記者
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  • ▲写真=聯合ニュース

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