梨泰院雑踏事故:「1平方メートル当たり5人以下」「人波管理マニュアルの作成を」…専門家らが提言

「密集度合いを測定して事故の事前防止を」

 154人が犠牲となった「梨泰院ハロウィーン事故」を受け「多くの人が自発的に集まる大規模イベントや祭りの際に参加者が守るべき安全ルールが不十分」との指摘が相次いでいる。専門家は「事故の再発を防ぐには、群衆が特定の空間に密集する場合にその『密集度合い』を測定し、危険性を評価してそれに基づき参加者を分散させる『人波管理対策』が必要」と助言している。

【動画】事故発生の瞬間か? 路地の群衆が坂の上から押されるような様子

 今回のハロウィーン事故前には「大規模イベントであまりに多くの人が集まれば参加者が圧死する」との懸念そのものが韓国社会ではそれほどなかった。昨年3月に韓国行政安全部(省に相当)は「地域イベント会場の安全管理マニュアル」を作成したが、これには「行事には適正人数が参加できるようにするなど、安全管理対策を取りまとめること」としか記載されていない。どの程度が適正人数なのかその基準もなく、道路の無断横断や交通渋滞を防ぐことに重点が置かれたものだった。2006年には消防防災庁も「公演・イベント会場安全マニュアル」を配布したが、どちらのマニュアルも今回の事故現場に適用されるものではなかった。安全管理を義務づけられた主体が存在しないイベントの場合、現行法では政府や地方自治体が介入する法的な根拠も明確ではないためだ。

 専門家は今回の事故を受け「通行人の密集度に関する安全基準を取りまとめるべきだ」と指摘する。「特定のイベントに参加する最大の人数を制限する明確な基準が必要」ということだ。英国サフォーク大学の研究チームは「1平方メートル当たり6人が集まれば身動きが難しくなり、一度に倒れる危険性がある」との研究結果を公表している。今回の事故では300人以上が18.24平方メートル(約5.5坪)の空間に何重にも折り重なって倒れ、多くの死傷者が出た。その時の密集度は1平方メートル当たり16人以上だった。

 専門家は「統制ラインを設置し、通行人が一つの方向に進むよう動線をしっかりと定めれば、事故の可能性は一気に低下する」とも説明する。「これらの対策が事前に行われるようにするため、主催者が明確でないイベントでは地方自治体や警察が安全管理を担当する方向で仕組みを見直すべきだ」との声も相次いでいる。

 韓国安全専門家協議会のイ・ソンギュ会長は「『群衆管理』をすれば事故は減らせるが、このような問題意識は韓国では安全管理の専門家の間でさえ存在しなかった」「今後は社会全体で群衆管理に関する議論が必要になるだろう」とコメントした。

キム・ギョンピル記者、オ・ジュビ記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲ソウル市竜山区梨泰院洞のハミルトン・ホテル周辺の路上に集まる市民/聯合ニュース

right

あわせて読みたい