5日午後5時ごろ、ソウル市庁広場(同市中区)近くにある世宗大学で左派団体「ろうそく勝利転換行動(以下、ろうそく行動)」が4車線にわたって「梨泰院事故犠牲者追悼ろうそく集会」を行った。主催側は「午後6時時点で5万人が集まった」と発表したが、警察は同日の集会参加人数を9000人と推計している。
ろうそく行動は、いわゆる「チョ・グク白書」を執筆したキム・ミヌン元慶熙大学未来文明院教授が常任代表を、2020年の第21代総選挙時に共に民主党の比例衛星政党「共に市民党」の代表を務めた禹希宗(ウ・ヒジョン)ソウル大学獣医学科教授、アン・ジンゴル民生経済研究所所長らが共同常任代表を務めている。この団体はここ数カ月間、週末ごとに尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領退陣を主張する集会を行ってきた。梨泰院雑踏事故が発生した29日も午後8時30分ごろ、大統領室があるソウル市竜山区の地下鉄・三角地駅近くまで行進した。
事故犠牲者を追悼する集会を開くと言っていた同日も、デモ現場では同様の主張が繰り返された。「尹錫悦政権や与党などは事故の責任を逃れるためのスケープゴート(いけにえの羊)作りをやめろ」と訴え、「事故責任者を見つけ出して処罰しなければならない」と叫んだ。
この日、集会の壇上に上がった20代の女性は「私たちは既に朴槿恵(パク・クネ=元大統領)を経たが、また尹錫悦を経ている」「セウォル号で一度、梨泰院で一度死んだが、もう死にたくない」と言った。ろうそく行動の関係者であるこの集会司会者は「今から真の本格的な戦いが始まった」「尹錫悦を引きずり下ろそう」と叫んだ。参加者たちは「尹錫悦は退陣せよ」「退陣が追悼だ」などが書かれたプラカードなどを手にシュプレヒコールを上げた。
一方、保守団体の新自由連帯も同日午後4時、三角地駅付近で追悼集会を開き、「梨泰院雑踏事故を政治的に利用してはならない」と主張した。集会参加者は警察の推算で600人が集まった。同団体も事故当日、ろうそく行動側に対応する「対決集会」を午後9時ごろまでこの一帯で開いた。
キム・グァンジン記者