対南脅迫作戦? 北朝鮮「蔚山沖に巡航ミサイル2発、戦闘機500機発進」

韓国軍合同参謀本部「事実とは異なる主張」

 北朝鮮総参謀部は同日付の労働新聞に「今月4日に敵の連合空中訓練に対する対抗措置として、3時間47分にわたり500機の各種戦闘機を発進させる出動作戦を行った」と掲載した。当時韓国軍と米軍は240機以上の軍用機を動員する大規模合同軍事演習「ビジラント・ストーム」を実施していたが、北朝鮮はその2倍以上の戦闘機を発進させたと主張しているのだ。しかし韓国軍合同参謀本部は当時「約4時間で180機ほどの北朝鮮軍用機による飛行航跡を識別した」と伝えたが、実際に動員された軍用機は数十機ほどとみられる。北朝鮮は先月8日にも150機ほどを発進させ「大規模航空攻撃訓練を行った」と主張したものの、実際に発進したのは40機ほどで、しかもその一部は墜落したことが分かっている。

 北朝鮮は今回「火星15型」と推定されるミサイルの写真を公開したが、これもかく乱戦術の可能性が考えられる。今月3日に北朝鮮が発射したミサイルについて韓国軍は火星15型ではなく火星17型と発表した。「最大高度1920キロで760キロ飛び、非正常飛行を行った」というのだ。ただし韓国軍は「分離までは成功したが、正常飛行には失敗した」と判断している。これに対して北朝鮮は火星17型などICBM(大陸間弾道ミサイル)発射の事実そのものには一切言及せず、火星15型とよく似たミサイルの写真と「敵の作戦指揮システムをまひさせる弾道ミサイルの試験発射を行った」と主張した。発射の失敗を隠すため別の写真を挟み込み、それらしい説明を行ったとみられる。

 韓国国防安保フォーラムの辛宗祐(シン・ジョンウ)専門研究委員は「高度2000キロ近くの上空でEMP(電磁パルス)試験を行ったというのは全くつじつまが合わない」と指摘する。韓国軍関係者も「北朝鮮の公開報道にはうその内容が含まれている可能性が考えられる」との見方を示している。ただし事実関係とは別に北朝鮮が韓国最大の産業都市である蔚山沖合を攻撃したと公表しただけに、今後はこれと類似の挑発を仕掛けてくるとの懸念もある。実際に今月2日に北朝鮮の弾道ミサイルが分断以来初めてNLLを越えて鬱陵島に向かって飛行し、周辺海域に着弾したため空襲警報が発令されるなど大きな混乱も起こった。

 韓国軍合同参謀本部は「今月2日に北朝鮮が発射した弾道ミサイルの残骸とみられる物体を6日に無人水中探索機で引き上げ、詳しく分析している」と明らかにした。北朝鮮が束草沖合に撃ったミサイルの残骸を回収したようだ。

盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者

朝鮮中央通信が今年4月17日・11月7日に公開したミサイル写真の比較はこちら

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  • ▲北朝鮮は7日、今月2-5日の4日間にわたり対南軍事作戦を行ったと発表した。/朝鮮中央通信・聯合ニュース
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