【独自】文前大統領が韓国政府に返還したつがいの犬、獣医師はオスの体調を不安視

 文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記から贈られたものの、飼えないとして国に返した北朝鮮原産の犬「豊山犬」の「コミ」と「ソンガンイ」の姿を9日、チョソン・ドットコムが単独でカメラにとらえた。

【動画】獣医師と散歩する「コミ」と「ソンガンイ」(11月9日撮影)

 大邱広域市の慶北大学獣医科学部付設動物病院で検診を受けているコミとソンガンイは同日午後2時ごろ、病院の庭に散歩のため出てきた。同病院では入院している犬のうち、散歩が可能な状態の犬は一日3回ずつ散歩させる。

 同病院の関係者たちは散歩を始める時、2匹に「ソンガンイ、コミ、行こう」と声をかけた。だが、「この2匹は文前大統領が返した犬で間違いないか」という報道陣の問いには「確認できない」と答えた。

 病院側は2匹を連れて病院の庭を半周した。オスのソンガンイは街灯の前で後ろ足を上げてマーキングをし、メスのコミは芝生の上にしゃがんでふんをした後、後ろ足で土を蹴って覆い隠した。

 コミはシッポがクルンと巻き上がっている状態で活発に動くのに対し、ソンガンイはシッポにあまり力がなく、どこか委縮している様子だった。チョソン・ドットコムが撮影した映像を見た現職の獣医師A氏は「オスの豊山犬は体の調子が普段通りではなさそうだ」と語った。

 2匹は2018年の南北首脳会談時、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が文在寅政権に贈った犬だ。文前大統領は4年間、青瓦台(大統領府)と私邸で2匹を飼ってきた。そうした中、犬の管理費予算支援の根拠となる法令の処理が遅れていることを文前大統領側が問題視し、「国に返す」と宣言した翌日に返された。慶北大学関係者によると、大統領記録館関係者4-5人がミニバンで2匹を病院に運び込んだという。

 2匹は同病院で数日間検診を受けた後、別の委託機関に移される予定だ。政府関係者は「前例に従って処理されるだろう」と言った。歴代大統領たちが在任期間中に贈り物として受け取ってきた動物たちは、ほとんどが委託先のソウル大公園で管理されてきた。

 文前大統領秘書室は7日の見解文で、「2匹は大統領記録館に返還しようと思う」と明らかにした。「犬の管理費予算支援」のための施行令改正が円滑に進められていない、というのが理由だった。

 卓賢民(タク・ヒョンミン)元青瓦台儀典秘書官や野党・共に民主党所属の尹建永(ユン・ゴニョン)議員ら文前大統領の側近たちは「政府が法令改正を遅らせたため、文前大統領が犬を飼っていること自体が違法な状況にある」という主張を展開しているが、これは事実と異なる。現行の法令でも歴代大統領の秘書室などの「他機関」が、大統領が贈り物として受け取った動物を移管され、管理できると規定されている。ただし、「予算支援」条項は現行法令にない。

 文前大統領は任期最後の日だった今年5月9日、自身が任命した大統領記録館長と協約を結び、犬の管理費を予算で支給してもらう道を切り開いた。大統領記録館が当初作った予算支援案によれば、えさ代35万ウォン(約3万5000円)、医療費15万ウォン(約1万5000円)、犬の飼育人件費などで200万ウォン(約21万円)など、合計250万ウォン(約26万円)を毎月支援する計画だった。

 しかし、現政権ではそうした計画に疑問を呈し、その後の手続きが遅れていた。「愛情があって飼っているのではなく、それだけのお金を受け取る委託管理なら、むしろ専門機関に任せた方が適切ではないのか」と指摘する声が上がった。そうした中、文前大統領は8日、前日の「犬を国に返す」という発表を実行に移した。

チェ・フンミン記者

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  • ▲慶尚南道梁山市内にある文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の私邸から国に返された「豊山犬」のソンガンイとコミ。9日午後、慶北大学獣医科学部付属動物病院の庭で散歩していた。写真=チェ・フンミン記者

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