梨泰院雑踏事故:共に民主議員「5年で5倍しか増えていないのに麻薬との戦争を語るのは意図が不純」

 韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官が「職業的陰謀論者」と呼んだ共に民主党の黄雲夏(ファン・ウンハ)国会議員は9日、「麻薬との戦争」を梨泰院雑踏事故の原因の一つとして挙げた。黄議員は「警察首脳部が麻薬取り締まりで成果を上げるため、市民の安全を相対的に疎かにした」と主張した。黄議員は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「麻薬との戦争」を宣言しなければならないほど麻薬犯罪は深刻な状況にはないとも述べた。

【図】韓国の麻薬類押収量の推移と19歳以下の麻薬事犯現況

 黄議員は9日、MBCラジオの「キム·ジョンベの視線集中」でインタビューに応じ、「大統領や法務部長官が麻薬との戦争を語るのは何か意図が不純に見える」と話した。

 その上で、「現在の韓国での麻薬類の実態は大統領が麻薬との戦争を宣言するほど深刻なのか、政策判断の領域だが、5年間で5倍増えたレベルにすぎない」とも発言した。司会者が「5倍増をわずかと表現できるのか」と尋ねると、黄議員は「5年間で5倍増というのは麻薬との戦争を宣言するレベルではない」と断言した。

 共に民主党の梁敬淑(ヤン・ギョンスク)議員が関税庁から提出を受けた資料によると、麻薬類密輸の摘発額は2021年に4499億ウォン(約480億円)となり、17年(880億ウォン)の約5倍に増えた。しかし、摘発量を見ると事情が違ってくる。麻薬類密輸の摘発量は2017年の69キログラムから21年には1272キログラムへと18倍に増えた。密輸中に摘発された麻薬は昨年だけで1トンを超えるのだ。

 梁議員は「最近、10・20代(の麻薬事犯)が大幅に増えたのは間違いなく、その部分について、検察を含め、警察の麻薬捜査部署が先手の対応策、徹底した取り締まり策を立てることは必要だ」と述べた。そして、「『麻薬捜査をするなというのか』というとんでもない話もあったが、麻薬捜査は積極的に先手で徹底して行うべきだ。なぜ麻薬捜査政局を意図的につくり出すのか」と話した。

 黄議員は「梨泰院事故の原因はさまざまあるが、最も直接的で大きな原因は現場になぜ警察機動隊が配置されなかったのかという点だ。警察を配置する権限を持った人物、意思決定ができる人物らが市民の安全よりも麻薬捜査に気を取られていた」と話した。

 さらに、「警察庁長やソウル地方警察庁長が麻薬捜査を重視するのは構わない。問題は大統領が麻薬との戦争を宣言したことだ。それでは大統領の人事権に左右される(警察庁長などの)人物は何を最優先課題だと考えるのか」と主張した。

 司会者が「大統領が麻薬との戦争を宣言したから、警察首脳部が機動隊投入などを考えられなかったということか」と尋ねると、黄議員は「そうだ。麻薬(捜査)に投入をするなというのではなく、麻薬取り締まりの人員も投入し、機動隊の警備要員は別途投入しなければならない」と答えた。

オ・ギョンムク記者

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