【コラム】続投する習近平主席に米国からプレゼント

 習近平国家主席が3期目の中国共産党総書記に選ばれ、長期政権の扉が開かれたのは10月23日のことでした。実はその翌日の24日、米空軍大学で異例の報告書が発表されたのです。

 空軍大傘下の中国宇宙航空研究所が作成した「中国人民解放軍ロケット軍組織」という報告書でした。全255ページの報告書には、中国のロケット軍組織の経緯と構成、各部隊の指揮官や主要幹部の氏名と写真、ロケット軍基地の位置、配備されたミサイルの種類や戦力評価など膨大な情報が網羅されています。ほぼ中国のロケット軍を解剖したと言えるほどの内容でした。

【写真】米空軍大の報告書のロケット軍第61基地に関する説明部分/米空軍大

 報告書にはロケット軍司令部と傘下部隊、各ミサイル基地の緯度、経度などの座標も明示されています。中国が誇る戦略ミサイル部隊を隅々までのぞき込む内容であり、軽挙妄動するなという警告を送ったものと言えるでしょう。

 米司法省も同日、中国通信設備大手、華為技術(ファーウェイ)に関する捜査情報を探ろうとした疑いなどで中国のスパイ11人も起訴したと発表しました。習主席の再任を祝う豪華な「贈り物の包み」をあらかじめ準備しておいたのです。

■6個軍団規模のミサイル基地

 中国は核兵器開発に成功した直後の1966年、中央軍事委員会直属で核ミサイル発射を担当する第2砲兵部隊を新設しました。当時は射程500キロ前後の短距離核ミサイルを少量保有していたということです。その後、大陸間弾道ミサイル(ICBM)、中距離弾道ミサイル(IRBM)などの開発に成功し、部隊はますます規模が大きくなりました。

 習近平主席は1期目後半の2015年、この部隊をロケット軍に拡大改編しました。ロケット軍が陸・海・空軍に次ぐ4番目の正式軍種となったのです。部隊規模も大幅に拡充され、17年から19年までの3年間に10個旅団が新設されました。29個旅団が39個旅団に拡大したわけです。

 米軍空母を狙った対艦弾道ミサイル(ASBM)のDF(東風)-21D、全米を攻撃できるICBMのDF-41、グアムを射程距離に置いたIRBMのDF-26、迎撃網を避けるDF-17極超音速ミサイルなどが新たに開発され、ミサイルを発射する部隊を相次いで新設したのです。

 報告書によれば、中国のロケット軍は司令部が北京にあり、全国各地に軍団級のミサイル発射基地6カ所(第61-66基地)を置いているということです。各基地には6-8個のミサイル発射旅団を中心に、通信、作戦保障、訓練、装備検査の各連隊などの支援部隊が配置されています。各旅団に配備されたミサイルの数は112-116発だということです。さらに、核兵器の備蓄と技術支援、ミサイル試験と訓練を担当する基地3カ所(第67-69基地)もあります。

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