【コラム】中国・ロシア抜きの世界で生き残ろうとする西側諸国

 世界経済が2000年代以降、長期にわたる好況を享受できた背景には「中国効果」があった。安い中国産の製品が世界に流通し、物価の心配が消えた。消費者の手に入る最終消費財だけでなく、各種の中間財の価格も大きく下がった。おかげで、既存のメーカーはより多くの利潤を得ることができ、消費者も適切な品質でより安い製品を手にすることができた。中国は超大型消費市場でもあった。供給と需要の両面でグローバル経済の規模が大きくなって効率性が高まる中、韓国を含む西側の主要国は、黙っていてもおのずと成長が実現する軌道に乗った。

 ロシアもこの過程で、中国に劣らず重要な役割を果たした。急激な経済成長はエネルギー需要の急増を招く。ちょうどそのころ、ロシアが世界第2位の化石燃料輸出量でもって、中国発のグローバル経済成長が引き起こしたエネルギー不足をすっきり解決してくれた。ロシア産のエネルギー供給がなかったら、国際原油価格や天然ガス価格は早々と暴騰し、経済成長を阻害していただろう。中国とロシアの「コンビプレー」があったことで、世界経済は2008年のリーマン・ショック後も急速に回復し、休みなく成長を続けることができた。

 こうした事実は、中国とロシア自身が誰よりもよく理解している。中国の習近平国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領は「われわれのおかげで西側は大きな利益を享受したのだから、今こそふさわしい待遇を受けるべき」と考えた。世界経済の機関車の役割にとどまらず、世界秩序の中心軸の役割も認められたい-というわけだ。今、両国が西側世界に提起している「挑戦」は、これまでわれわれが享受していた「ただ飯」に対する後払い請求書、ということになる。

 西側のジレンマは、その代償として両国が賦課する新たな国際秩序を受け入れるかどうかという問題だった。事態が長期化しそうだったその刹那、習主席とプーチン大統領の性急さがミスを犯した。西側が相互依存の沼に完全にはまってぴくりとも動けなくなる直前、中国は「奮発有為(奮起して事をなす)」に乗り出し、ロシアはウクライナを侵略した。馬脚を現すのが早すぎたのだ。西側世界は、中国・ロシアという権威主義国が世界秩序の中心に立ったらどういうことが起きるか、その予告編を見た。韓国のように経済成長が民主化につながるだろうという期待は、完全に破れた。

 米国や欧州、日本の胸中を全て見通すことは困難だ。しかしこれらの国々は、中国とロシア抜きの世界で生き残る方法をせっせと準備している。もはや安い財貨とエネルギーがない世の中で、富の論理より安全保障の論理が優先する時代だ。われわれはどの道へ進むべきか。しばしば語られるように、韓国は民主共和国であって、その選択は韓国国民の役目だ。だが、すぐ目の前の経済的利益が甘いからといって、恒久的に中国とロシアの顔色をうかがいつつ生きる道を選ぶことができるだろうか。

パリ=チョン・チョルファン特派員

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