ロシア軍、ヘルソン博物館・美術館の所蔵品80%を略奪…クリミア半島に持ち去っていた

ロシア軍、ヘルソン博物館・美術館の所蔵品80%を略奪…クリミア半島に持ち去っていた

【NEWSIS】ウクライナ南部の都市ヘルソンから撤退したロシア軍が退却の際にヘルソン博物館や美術館の所蔵品のおよそ80%を略奪し、クリミア半島の博物館に持ち去った。米ニューヨーク・タイムズ紙が22日(現地時間)に報じた。

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 ロシア軍がヘルソン市内の歴史博物館や美術館の主な所蔵品を盗み出した事実については作家や博物館関係者などが伝えている。ロシア軍撤退後は博物館のガラスの陳列棚などは破壊され、床には重い作品を引きずっていった痕跡が残っているという。

 ヘルソン歴史博物館で作品企画や展示業務などを担当するクリヤズノフさんは「ロシア軍はヘルソンから撤退する前に生涯を懸けて収集した作品の大部分を略奪していった」「私の人生の20年が消えた」と嘆いた。

 ヘルソン市議会のドゥミンスカ議員は「ロシア軍が盗み出した作品は歴史博物館で保管中だったウクライナで最も印象的なコレクションばかりだ」「彼らが立ち去った後の博物館は廃虚になった」と主張した。

 ロシア軍は歴史博物館の展示コーナーにあった銃器や武器関連の所蔵品のうち、持ち去ることが可能なものは全て持ち去った。その際に第2次世界大戦当時の、ヒトラーの署名が刻まれたナチスの身分証も持ち去られたという。

 ウクライナのトカチェンコ文化情報相は「博物館所蔵品のうち約80%がなくなった」「失われた所蔵品はそのほとんどが博物館で保管していた最も貴重なものばかりだった」と述べた。

 セルヒ・フーラン・ヘルソン地域議会議長は「ロシア軍はドニプロ川右岸のノバカホフカ・ダム近くの歴史博物館分館の作品も持ち去った」「彼らは持ち去った物を隠すため何の努力もしなかった」と説明した。

 ロシア軍は歴史博物館周辺の美術館に展示されていた主な美術作品も持ち去った。17世紀の有名な宗教画から19-20世紀の現代美術まで100年以上前の作品はある物を全て持ち去った。

 ヘルソン警察は文化・芸術品の略奪は戦争犯罪になると判断し、関連する捜査に着手した。

 ニューヨーク・タイムズ紙はヘルソン博物館と美術館から持ち去られた作品について「ロシアが一方的に併合したクリミア半島の美術館に持ち去られた事実がウクライナ社会関係網(SNS=交流サイト)に捕捉された」と報じた。

 ウクライナの専門家はSNSに掲載された写真を根拠に、風景画家として有名なイワン・ポヒトノフの作品、モダニストのミハイル・アンドリエンコ・ネチタイロの作品などがクリミア半島美術館に移された事実を確認した。

 クリミア美術館のアンドレイ・マルギン館長は今月初めにモスクワ・タイムズとのインタビューで「ポヒトノフの作品などはクリミア半島のシンフェロポリに近いタウリダ中央博物館で保管している」と述べた。

 マルギン館長は「ヘルソン美術館の展示物は臨時保管し、正当な所有者に返還するまで安全に保管するよう指示を受けている」とも伝えた。

キム・テギュ記者

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