北朝鮮住民もテレビでW杯観戦 韓国放送局が放映権譲渡

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮はカタールで開催されているサッカーのワールドカップ(W杯)に出場していないが、試合の一部をテレビで放送している。国際サッカー連盟(FIFA)が韓国の地上波放送局3局(SBS、KBS、MBC)から朝鮮半島での放映権を譲り受け、北朝鮮の住民が視聴できるようにしたことが24日、分かった。

 韓国の放送局関係者は24日、「FIFAから要請があり、地上波3局が合意し、北での中継権に対する権利を譲渡した」と明らかにした。これまでもFIFAに要請され、人道面から権利を譲渡することがあったという。

 W杯や五輪などは放映権料が大変高額で、北朝鮮がアジア太平洋放送連合(ABU)に中継の支援を要請すると、朝鮮半島の放映権を持つ韓国地上波3局の合意を経て支援が決まることが多かった。今回はFIFAへの権利譲渡の形となった。

 北朝鮮ではカタール大会を生中継でなく、録画映像を編集して放送している。朝鮮中央テレビは21日夜のニュースで、大会開幕を伝えるとともに開幕戦を2~3分ほどのハイライト映像にした。22日以降は毎日、録画された各試合をそれぞれ1時間程度に編集して流している。

 だが、22日(日本時間)に行われた米国―ウェールズ、23日のドイツ―日本の両試合は放送しなかった。韓国は24日に初戦でウルグアイと対戦するが、放送されない可能性が高そうだ。

 北朝鮮は体制が脅かされかねないと判断したり韓国が国際的に存在感を示したりする内容は住民に見せないようにしている。

 カタール大会の開会式を報じた際は、韓国人気音楽グループ・BTSのJUNG KOOK(ジョングク)さんがパフォーマンスを披露したことに触れなかった。

 また朝鮮中央テレビは23日午後10時ごろ、フランス―オーストラリア戦の録画の一部を放送したが、観客席に掲げられたさまざまな国旗のうち太極旗(韓国国旗)をモザイク処理した。競技場の広告看板にあった韓国・現代自動車の電気自動車(EV)の広告も、映像では文字が消されている。

 北朝鮮は今大会でアジア予選に出場していた。2次予選が2019年9月に始まり、韓国とは10月に平壌で対戦した。ところが20年4月、アジア・サッカー連盟(AFC)に公文書を送り、新型コロナウイルスに対する懸念を理由に残りの試合出場を辞退すると表明した。

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