前半20分ごろまではベント監督の構想がピタリと当たったように思えた。韓国は第1戦のように主導権を握った。だが、守備にきゅうきゅうとしていたガーナが前半の半ばから上がってきて、流れが徐々に早くなった。そして前半24分には先制ゴールを決めた。中盤の左からジョーダン・アユー=クリスタルパレス=が上げたフリーキック後、ゴール前の混戦状況からモハメド・サリス=サウサンプトンFC=がボールを押し込んだ。この時、ガーナのアンドレ・アユー=アル・サッド=の手にボールが当たったように見えたが、ビデオ判定の末、ゴールが認められた。
韓国は10分後、再び失点した。この時もジョーダン・アユーが左から上げたクロスをモハメド・クドゥス=アヤックス=がゴール前でヘッドで受け、ゴールネットを揺らした。ジョーダン・アユーは2014年W杯ブラジル大会前、米マイアミで行われた韓国との強化試合でハットトリック(1試合3ゴール)を決め、4-0の勝利に貢献した選手だ。韓国はこの敗戦以来8年ぶりにW杯でガーナと対戦したが、雪辱は果たせなかった。これまでの対戦成績は3勝4敗となった。
ガーナが前半、たった2本のシュートをどちらもゴールにつなげたのに対し、韓国は前半に放ったシュート5本が全て外れた。反撃に出た韓国は後半13分と16分にチョ・ギュソンがヘッドで2ゴールを決めて劇的に勝負を振り出しに戻した。後半に交代投入された李康仁(イ・ガンイン、21)=RCDマジョルカ=とDF金珍洙(キム・ジンス、30)=全北現代=が左から上げたクロスをチョ・ギュソンが駆け寄ってヘディングし、ゴールネットを揺らした。
しかし、韓国は後半23分、ガーナのクドゥスに再び得点を許した。ペナルティボックスの正面からイニャキ・ウィリアムズ=アスレティック・ビルバオ=が空振りしてシュートのチャンスを逃したが、右にいたクドゥスがこぼれたボールを左足で蹴り、ゴールにつなげた。クドゥスは2ゴールで勝利を導いた。
韓国は後半の終盤、波状攻撃を繰り広げた。終了直前にはコーナーキックを得たが、主審がそのまま試合を終了させた。ベント監督は主審に激しく抗議してレッドカードとなった。
アル・ライヤーン=成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者、ドーハ=イ・ヨンビン記者