現代自の役員と社員がライバル車テスラで通勤…その理由とは

 現代自動車の役員・社員が最近、テスラ車でソウル・良才洞の社屋に通勤している。ライバルであり電気自動車(EV)最大手であるテスラの商品性と競争力を直接把握するためだ。

 自動車業界と現代自などによると、現代自はテスラの代表車種である「モデル3」と「モデルY」計60台余りのリース契約を結び、役員200人余りに少なくとも1カ月から最長3カ月にわたって貸し出している。現代自は1年程度テスラの試乗を続ける計画だ。

 ライバル車種の試乗は、自動車メーカーではよくあることだという。業界ではライバル製品の性能と商品性などを体験し、開発中の新車の方向性を決める手法が以前から定着してきた。現代自が米国市場を攻略するために競争相手であるトヨタの製品を徹底分析したというのは業界での有名なエピソードだ。トヨタも米国市場でシェアを拡大する現代自が新車を出すたびに試乗し研究も行う。フォルクスワーゲンも現代自の競争力を把握するため、i30を直接見て回った。

 しかし、今回の現代自の試乗が特別なのは、これまで研究開発本部に限られていた試乗が営業、購買、マーケティング、品質、企画部門にまで拡大した点だ。役員だけでなく、従業員も希望すればテスラ車を経験できるという。

 現代自グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長は普段から「顧客最優先」を唱えているという。今回の試乗は鄭会長のそうした思いを反映しているとみられる。各部署の役員の観点で「テスラの持ち主と同じように乗る」という経験をしてこそ、現代自の競争力にも役立つとの考えだ。鄭会長も現代自南陽研究所や海外に出張する際、ライバル車種を直接運転しているという。

パク・チンウ記者

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  • ▲鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自グループ会長/写真提供=現代自動車
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