「送電線がない!!!」 韓国原発・石炭発電所の再稼働に立ちはだかる難題

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 韓国政府は原子力発電所を追加で稼働するなど電力需給の確保に努めていますが、電気を送るための肝心の送電線が不足していることが分かりました。そのため、せっかく発電した電力を使えない状況が起きています。

 チャン・ヒョクス記者がお伝えします。

【TV朝鮮動画】「送電線がない!!!」 韓国原発・石炭発電所の再稼働に立ちはだかる難題

(記者リポート)

 前政権の反対で着工から12年ぶりに商業運転を開始した新ハンウル原発1号機。年間1万424ギガワット時の発電を行う予定で、慶尚北道の電力消費の4分の1を賄うことができます。

 (黃柱鎬〈ファン・ジュホ〉韓国水力原子力社長)

 「新ハンウル1号機は年間約1万ギガワット時の発電を行います。これは慶尚北道の電力需要量の約23%を賄える量で…」

 しかし、発電された電力を送る送電線は非常に不足しています。そうした状況のため、稼働開始を控えた新ハンウル2号機、石炭発電所なども送電ができない危機に直面しています。

 原発や石炭発電所が密集する蔚珍、江陵など東海岸から首都圏に達する送電線の容量は1万2000メガワットで、既にに容量が満杯だからです。文在寅(ムン・ジェイン)政権当時には脱原発政策と住民の反発が重なり、送電線の新設工事を始めることもできませんでした。

 (江原道での送電塔反対集会・2019年)

 「洪川郡民は一丸となって送電塔を阻止しよう!」

 発電しても送電線が不足しているため、一部の石炭発電所は稼働率を半分に下げる苦肉の策まで講じています。

 (エネルギー経済研究院のキム・ナムイル上級研究委員)

「東海岸側の石炭発電機の稼働率が30%ずつ低下しています。送電網の完成が遅れるので、出力制限の量が増えるでしょう」

 前政権が脱原発を掲げて送電線の拡大を疎かにした結果、エネルギー危機を招いているという指摘が出ています。

 TV朝鮮のチャン・ヒョクスがお伝えしました。

(2022年12月19日放送 TV朝鮮「ニュース9」より)

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  • ▲写真=韓国原子力安全委員会提供

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