韓国の小児科、5年間で600カ所減少…母親たちの不当な圧力で閉院したケースも

広告要求を拒絶したら悪口が殺到
「療養病院へ就職するなど専攻を変えるケースも多い」

 韓国医療界で小児青少年科は、産婦人科と並び訴訟リスクの高い診療科目に挙げられる。開業医がインターネットのママカフェ(母親たちのコミュニティーサイト)などの不当な攻撃に無防備にさらされている、との証言もある。

 大韓小児青少年科医師会のイム・ヒョンテク会長は「小児患者は成人に比べ検査や診断が難しく、経過が急激に悪化する特徴がある」とし「自分で症状を語ることができず、保護者を通して情報を得るが、不正確なケースが多い」と語った。大韓小児青少年科学会のハン・ミヨン法制医師は「(間違えた場合)訴訟になる可能性が高く、そのせいで医療陣が消極的な治療にとどめるようになる可能性もある」と語った。訴訟を恐れて、失敗する可能性もある治療をためらい、医療の質が低下しかねない-という意味だ。

 ママカフェなどの不当な圧力も、小児青少年科忌避の原因に挙げられる。ある小児青少年科医師は「一部地域のママカフェが、開業した小児青少年科に広告を要求しているが、これを拒絶したら病院・クリニックを中傷する異常な記事やコメントが付いたりする。これに耐えられず閉院する医師を何人も見た」とし、さらに「一部の保護者は非常に押しが強く、猛烈に怒るので、医師の立場からは侮蔑されたと感じる」「自分の周囲にも『小児青少年科』の看板を降ろして一般クリニックに変更した医師がいるが、みんな『変えてよかった』と言っている」と語った。過去5年間で廃業した小児科の数はおよそ600カ所に達する。韓国医療界では、小児科を諦めて療養病院に就職するなど専攻分野を変えるケースも多い、という話もある。

 産婦人科も同様の問題を抱えている。「訴訟リスクが高いため分娩(ぶんべん)を嫌がる」という若い医師が多いという声も聞かれる。キム・ジェヨン大韓産婦人科医師会長は「年におよそ400人の新生児が分娩の過程で亡くなるが、紛争調停がなされるケースは10件ほどに過ぎず、ほとんどが訴訟になる」とし「無過失事故は政府が支援し、訴訟費用をあらかじめ報酬に反映する英国や日本などの事例を参考にして訴訟に対する重圧を軽減べき」と語った。

ソン・ジョンミン記者

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  • ▲写真=聯合ニュース

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